短い恋模様
□悪夢
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『雛森くん…』
優しい幻聴…幸せな記憶
悪夢
『雛森くん、よく頑張ったね』
大きな手があたしの頭を撫でる
『雛森くんの笑顔は可愛いね』
優しく微笑むあの人
憧れで
希望だった
藍染隊長……
『雛森くん……』
『さようなら』
貫く刃
滴り跳ねる血は、あたしのだった
夢の中ですら忘れる事のない記憶
優しい夢が悪夢に変わり目が覚める
「はっ…は…」
汗びっしょりで寝巻が身体に張り付く
「気持ち悪い…」
何度吐いただろうか?
今だに精神的傷痕は深くあたしは寝込んでいた
「雛森副隊長に聞いてみる…?」
「無理よ、今療養中だし…」
たまたま通ったのだろう隊士の声
「…みんな…働いてる……あたし…役立たずだ…」
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