SOS

□いりません。
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※SOS団公認古キョン前提



もしも、彼女が神じゃなかったら
(長い髪を揺らして進学校に通っているだろう)
もしも、彼女が
宇宙人じゃなかったら
(眼鏡をかけて読書に勤しんでいるだろう)
もしも、彼女が未来人じゃなかったら
(ご友人と書道部に所属しているだろう)
もしも、彼が鍵じゃなかったら
(平穏な学校生活を送っているだろう)
もしも、僕が超能力者じゃなかったら
( )

そう考えて思わず嘲笑した。
何を考えているんだ、僕は。
誰が何だったら?
馬鹿馬鹿しいにも程がある。
ここはそんじょそこらのチンケな世界じゃない。
我らが神である彼女が作った世界だ。
仮定などいらない。
過去と未来を両手に持ち、願望を実現できる彼女が望んだこの世界で仮定は無意味。
僕の隣に彼がいて、周りに彼女たちがいる。
全てを改変できる彼女がそうはせずに僕たちを認めた。
そして、今では滅多に発生しない閉鎖空間。
そういうことなんだ。
だから仮定はいらない。
馬鹿馬鹿しい。



ああ、彼が呼んでいる。

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