BLEACH〜十四番隊の死神達〜

□喰虚と心の在りか
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そして、訓練休憩の時間


ルキア「・・・私は何のために此処に居るのでしょうか?・・・・」


ルキアは自分の存在価値がわからずに海燕に聞く。


海燕「そんなもんお前決まってんじゃねーか。戦って守る為だろ!」


ルキア「守るって・・・何をですか?」


海燕の説明不足な答えにルキアは聞き返す。


海燕「何をってお前・・・・あっちゃこっちゃのいろんなもんをだよ」


ルキア「何か凄くぞんざいな答えに聞こえるんですか・・・ もう少しすっきりした答えはないのですか?」


海燕の珍解答を聞き、ルキアは再び聞き返す。


海燕「・・・すっきりした答えね・・・」


すると、海燕は少し考えた後、急に立ち上がり話始める。


海燕「・・・朽木!お前、うちの隊長の持論聞いたことはあるか?」


ルキア「いえ」


海燕の問い掛けにルキアはそう答える。

すると、海燕は浮竹の持論を話始める。


海燕「戦いには二つの種類がある。命を守る為の戦いと、誇りを守る為の戦い・・・それが浮竹隊長の持論だ」


ルキア「・・・・」


それを聞いたルキアは黙ってそれを聞いている。


海燕「・・・けどな朽木。俺は、それは結局どっちも同じものを守ると言ってるんじゃねーかと思うんだ」


ルキア「同じものを・・・何ですか?」


海燕の考えにルキアは聞く。


海燕「・・・心だよ!」


ルキア「!!!・・・うぇー臭い」


海燕「こらー!真面目に言ってんだぞ俺は!!」


自分の考えがルキアに理解されず海燕は怒鳴る。


海燕「・・・それじゃあ聞くが朽木!その心ってのは何処にあると思う?」


ルキア「えっそれはーその・・・やっぱりこの辺ではないですか?」


海燕に聞かれたルキアは自分の心臓のある辺りを触る。


海燕「・・・多分な・・・俺が思うに心ってのは此処にあるんだ」


海燕はルキアの近くに行くと、先程のルキアのように手を心臓の辺りに当て、その手を握りしめる。


海燕「俺とお前が触れ合う時、心は初めて俺達の間に生まれるんだよ。心は身体の中にはねえー。何かを考える時、誰かを思う時、そこに心は生まれるんだ」


ルキア「!!!」


海燕の言葉を聞くと、ルキアは目を見開く。


海燕「もし世界に自分一人しかいなかったら、心なんてのはどこにもねえーんじゃねえーかな?」


ルキア「(そうだ。確かに海燕殿はそう言った)」


ルキアは心の中でそう思う。


海燕「悩むことはない!お前が心から此処に居たいと願うなら、お前の心は此処にある・・・」


ルキア「(お前の心が此処にあるなら、それはお前が此処に居るべき理由だと・・・そして)」


ルキアはこの時、海燕に言われたことを段々思い出す。


海燕「だがな朽木、お前がこの先戦う時絶対にしちゃいけねえーことが一つある。それは・・・一人で死ぬことだ」


ルキア「・・・・」


海燕「俺達の身体は魂魄そのものだ。死ねばいずれ身体は塵となり、ソウルソサエティーを形作る霊子になる。その時心は何処へいく?・・・心は仲間に預けていくんだ」


ルキア「仲間に・・・預けていく・・・・」


海燕「仲間に預けていけば、心はそいつの中で生き続ける・・・だから朽木、お前は一人で死ぬな!いいな朽木?」


海燕の話が終わると、ルキアの意識は現実世界に戻っていった。
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