BLEACH〜十四番隊の死神達〜

□現世進行と離反
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大和「愉しかったぜノイトラ。 お前は良く戦った、死後の世界でゆっくり休め・・・・」


大和は絶命したノイトラにそう言うと卍解を解き、封印状態の怒激を鞘へと納める。


そして、一護と井上の元へと歩いていく。


一護「大和」


井上「神内君」


大和「ノイトラは倒した。 一護、傷は治ったか?」


一護「ああ、井上のお陰でバッチリだ」


大和「ならさっさと斬月拾って、井上も連れて現世へ戻れ」


一護「なっ!? ここまで来たんだ俺も!」


大和「いや、藍染は現世へと進行を始めるだろう」


一護「何!? それはどういうことだ!?」


大和「一護ちょっと待て・・・・居るのはわかってんだ出てこいよ」


大和がそう言うと、彼らの前に十刃・・・スタークが響転で姿を現した。


スターク「あんたがノイトラを倒したのか。 なかなか強いな・・・・というか何で俺が居ることわかったんだ?」


大和「へっ! わかるさ大体はな」


スターク「・・・・そうかい。 その娘、おとなしく渡す気ないんだろ?」


大和「まあな」


スターク「なら良いよ」


スタークは一言そう言うと、凄まじい速度の響転で消えていった。


大和「(成程、井上を連れていってもいかなくても関係ない・・・・既に用済みなんだもんな)!遅かったか・・・・」


一護、井上「!!!」


スタークが消えて直ぐに、縛道の七十七“天挺空羅”によって通信が入ってきた。

それは味方側からのものではなく、藍染達からのものであった。


藍染「聞こえるかい? 侵入者諸君」


一護「藍染!」


大和「落ち着け一護。 奴らからの話を良く聞いとけ」


井上「黒崎君」


一護「ああ、わかってる」


藍染「ここまで十刃を陥落させた君達に敬意を表し、先んじて伝えよう。 これより我々は現世へと進行する」


一護「何!?(大和の言った通りだと!?)」


藍染「井上織姫は既に用済みだ。 だからスタークに強引に連れて来させなかったんだよ、わかるかい黒崎一護、神内大和」


一護「用済みだと!?」


大和「ああ、上手く奴らの作戦に俺達は乗っちまったってわけだな」


井上「ごめん、私が勝手に此処に来たりしたから・・・・」


大和「誰のせいでもない、挽いて言うなら藍染達のせいだ」


藍染「彼女の能力は素晴らしい。 事象の拒絶は、人間に許された能力の領域を遥かに凌駕する力だ。
ソウルソサエティー上層部は、その能力の重要性を理解していた。 だからこそ彼女の拉致は、ソウルソサエティーに危機感を抱かせ、現世ではなくソウルソサエティーの守りを堅めさせる手段たり得た」


一護「!」


一護は虚圏に来る前、思い当たる節があったことに気付く。


藍染「そして彼女の存在は、ソウルソサエティーの新規戦力になるであろう、死神代行を含む旅禍を虚圏へとおびき寄せるエサとなり、更にはそれに加勢した四人もの隊長、そしておのおのが隊長格クラスの力を持つ新設十四番隊の副隊長、三席の二人をこの虚圏に“幽閉”することにも成功した」


藍染が言葉を終えると、四つの黒膣が全て閉じてしまった・・・・



大和「やはり黒膣を閉じたか・・・・」


藍染「護挺十三隊・・・・いや、十四隊の素晴らしきは十四番隊を除く十四人の隊長全てが主要戦力たり得る力を有しているということだ。
だが今はその中から三人が離反し、四人が幽閉。 更には厄介な十四番隊三人の中の二人も幽閉された。
ソウルソサエティーの戦力は、文字通り半減したと言って良い・・・・たやすい、我々は空座町を消し去り王鍵を創成し、ソウルソサエティーを攻め落とす。
君達は、全てが終わった後でゆっくりとお相手しよう」


天挺空羅はその役目を果たし終え消えたため、藍染からの通信は途絶えた。
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