「わりぃな、ツナ」
「ディーノさん…っ」

2人の間の同盟は破棄された。
綱吉の知らない顔をしたディーノが鞭をしならせる。
マフィアの、ボスの顔だった。

「お前が生きてると困るんだ」
「い…っ!」

ビュッ、と勢いよく鞭が綱吉の腕に絡み付く。
そのまま強く引かれて、綱吉はディーノの腕の中に捕らわれた。


「だから、ツナは俺が飼ってやる」


何を言っているのか、よく理解出来ない。

「誰にも見付からないように、俺がツナを飼育してやるからな。安心していいぜ」

ちゅ、と額に触れた唇が冷たく感じる。
瞬きを忘れた瞳が映したのは、いつもの爽やかな笑顔だった。


「ツナは、今日から人じゃなくなるんだ」


首輪を手にして、優しい悪魔は微笑んだ。


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