【雅】雨中艶歌巡り
07/09(Thu) 02:00
晴明
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─っ─。
(大きく骨張った手に掴まれた喉は道満の指が食い込むと同時に気道を狭め、漏れ出た息が苦しげにヒュウと鳴る。気が遠くなるほどの時間を経て、この手に再び触れられるのを嬉しく思い、微笑みが溢れた。その行動が気に障ったのか、より一層と力が込もる。いけないいけない…つい懐かしくて感傷に浸ってしまった)
──。
(煽られたと勘違いしたままではいけない。蘆屋と話をしなければ。首を掴む手にそっと手を重ね、唇だけを動かす。すると予め橋の欄干へ貼り付け用意していた呪符から晴明と道満の間に向けて縦に一閃、光が走る。一瞬間を置き、ずれるようにして道満の腕から手首が離れた。あまりの斬れ味に痛みは無く、血は殆ど出ていない)
07/10(Fri) 23:01
道満
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─……!
(気付いた時には手首の断面がこちらを向いていた。痛みが無いからか酷く他人事のように思えたが、腕を見てみると綺麗にすっぱり切断されているのが分かり、あまりの早業に思わず笑いが込み上げてきた。
…成程、機嫌を取るには正解だ。この男は俺が来ることを予知し、尚且つ迎え入れる準備をしていた。晴明の首を掴んだままぶら下がる手首を見遣り、ニヤと笑う)
……はっ。待ち焦がれていたのはお互い、同じであったと…
貴様も俺も変わりはしない。
傷付ける事でしかお互いを図れぬのだからな
(確かに性急過ぎたか、と一度冷静になる。少しばかり話をしてから達磨にしても遅くはない。既に再生した右手首を軽く振ると晴明から目を逸らさず、橋に貼り付けてあった呪符に指を滑らせて燃やす)
07/30(Thu) 00:59
晴明
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…ん゙、…おお、話を聞く気になったか?
だがそうだなぁ。お前は勘違いをしているぞ
傷付けずとも相手を図る術はある。
(呪符を燃やす道満を横目に未だに首へ食らいつく手首を引き剥がし、少し眺めてから真っ赤にてらつく断面をまるで甘露を味わうが如く舌先で撫でる。霊力の篭った一部を丁寧に齧りながら道満の言葉に返事を返して)
肌を重ねるのも、また手段だろう?
それを俺たちはよく知っている筈だ。
07/30(Thu) 01:32
道満
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…色呆けめ。
人形との交わりなぞでなにがわかると…?
まさかそれ自体が目的でもあるまいに。
(話を聞いたのが馬鹿だったか、と不愉快そうに眉を寄せる。そんな事でお互いが全て知れていたのなら、今頃ここに自分は居らず、地獄の業火にでも焼かれているのだろう。勝手に人の切り落とされた手首を菓子を食うように啄む晴明を恨めしげに見ながら否定されるべく呟いた最後の一言に晴明がきょとんと首を傾げた)
……は?まさかお前。本気でその為に隠れもせずここで待っていたのか?
クズ過ぎでは…?
12/21(Mon) 20:56
晴明
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本気だとも。
なにせ、千年越しに逢えるのだ
体を重ねたくなるのは自然だろう。
(中途半端に齧った腕に五芒星を指先で描く。焼けるような音を立てながら腕は塵となり消えていった。彼の話に悪びれもなくそうだと頷き笑顔を送れば、引き攣る相手の表情も気にとめず話を進める)
俺を想って長い時を探してくれていた君よ…
嗚呼…なんとも一途で愛らしいことだ。
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