いただきもの

□無色透明無味乾燥
1ページ/2ページ



例えば君は人形で僕は機械であるような
例えば君は砂時計で僕は懐中時計であるような
何処かでの繋がりと
絶対的な差違

例えば僕は君に対して望まず
例えば君は僕に対して無関心
この距離
無色の関係

他人と言うには知っていて
友人と言うには遠い
不明瞭で明確な透明


それは昨日や過去と何も変わらぬ日々で
僕は全てに絶望して
君は全てを悟って


それは明らかに昨日や過去と違う日々で
僕は君を知っていて
君は僕の近くにいて
僕らの距離はどうしようもなく遠くて


それは風情も面白味もない世界で
そんな中で僕らは未だ生きている

自分の存在すら
無色に溶ける
他人の存在すら
透明に化ける


無味乾燥なこの世界で
無色透明が出会って微笑う

それは何でもない事で
恐怖の大魔王も降臨せず
未だに戦争を続けて
平和になんかならないで
混沌のままの世界で起きた

些細な些細な出来事で



大嫌いだよ

今日の世界は 美しい



2007 11 24
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ