ポケモン

□切ない飴玉
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君は空を見上げた。

憎らしい程綺麗な青色が君の瞳を支配する。

翡翠のビー玉を空が染める。


止めてくれ。


そう言って雪崩の様に崩れ落ちる俺に君はビー玉を転がした。

まだしっかりと空色を残してこちらへと転がってくるビー玉。

憎らしい、でも愛おしい。

「あいつが…」

「…」

「好きだった。どうしようもなく、好きだったんだ」

「…うん」


決して共存する事は許されない筈の感情が俺を攻め立てた。



END


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