ポケモン

□絶妙な距離感
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「グリーンさーん!」

夕暮れ時、此処二、三日で聞き慣らしてしまった声が俺の名前を呼ぶ。
また来やがった、と小さく溜め息をつくが、別にこの後輩が嫌いなわけではない。
なんとなく面倒臭いだけなんだ。


「グリーンさんってば、聞いてます?」
「んだよ…俺は忙しいんだ用がないなら帰れ」
「用があるから来たんですって」


いつもそう言うが、その用とやらを聞いた試しがない。
一日中なんとなく一緒に過ごして、なんとなく一緒に寝て、そして次の日なんとなく一緒に朝飯を食っている。

不思議な関係ではあるし正直欝陶しいと思うことも多々あるけど、そんな微妙な距離感が嫌いなわけではなかった。


END
ゴールド=金銀主人公のつもりでした。

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