◇ヒアシンス
□翻弄されれば良い
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最近、正木先生をよく見かける。いや、俺が目で追っているのかもしれない。
数学の時間なんか、自分はおかしくなったんじゃないかぐらいに、ドキドキしているし……
部活は何も集中できない。正木先生の視線が気になる。ふざけた目ではない、あの真剣な眼差しに、呼吸が乱れる。
「村西ィ、てめ集中してねーだろさっきからァ」
「主将っ…」
いきなり後ろから、主将に叩かれれた。
「いや、あの…っ」
「大会メンバー入ったンだー、努力しなきゃすぐ抜かされっぞ」
主将は、要件だけ言うと、さっさと離れて行く。
「……あ、」
バチンッと正木先生と目があう。
顔が赤くなったのは自分でよくわかった。
「…村西、体調でも悪いのか」
先生が近づいてきて俺の前髪をかきあげる。
「い…ぇ、違いま、す」
数歩後退り、下を向く。
「村西、念のため保健室に行こうか。田原先生に診てもらおう。」
「いや、せんせ…っ」
言うや否や正木先生は俺を姫抱きして、武道場を後にした。
心臓がもたない。
息が苦しい。
何でこんなに、泣きたくなるんだろう―…
「雄大ァ…んな可愛い顔してどうすんだ?」
いきなり下の名前で呼ばれて顔をあげると、先生と目があった。
「寮部屋空いてんだろ?」
その目は、完全に男の目だった。
「…っせんせ……!」
ベッドに放り込まれた後、すぐに胴着を脱がされた僕を先生は指や舌を使って責め立てる。
「雄大…、こんなに溢れさせて………」
「先生っ…言わな、で」
ギュゥ、と逆さ手で枕を掴む。
「やらしいな…?」
片方の口角を上げて、ニヤリと笑う先生。
「っ…違、もっ…!」
厭らしいという単語に否定の意を示すが、全く聞き入れそうもない。
「へぇ……じゃぁ、その期待に満ちた目とか、まだ胸しか触ってないのにこんなに溢れさせてるココは、どうやって言い訳すんだよ?」
先生の指は、優しく僕の腹をなぞる。
「ひっ…!……っ〜〜」
僕は先生の質問には答えず、顔を赤く染め目を閉じて耐えた。
「……ほら、やぁらしい…」
先生は、僕の耳元で静かに囁き、耳の中に舌を差し込んだ。
「んひゃっ……!」
首をすぼめるが全く効果なし。先生の舌はどんどん耳の中を侵攻してくる。
「耳だってこんなに弱いのに。」
「やっ…!せんせっ…、耳嫌ァ……!!」
僕は首を振るが、先生は構わず責め立てる。
「こんなに感じているのに、嫌はないんじゃね?」
「く……っぁ、ん」
「ほら、雄大。」
「ひ、ん…」
「認めちまえよ。」
「ひぃ、い」
だが、