†本編

□壊れない、離れない
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全てを話終えた土方は
そっと銀時を窺った。


銀時は片手で自分の顔を
覆い隠して胡座をかいていた。


「…っワリィ‥嫌な気分にさせちまったよな」


土方は自嘲じみて笑った。

情けなくて恥ずかしくてその場を取り繕う様に喋りかけるが、


「‥可愛い」


「は?」



銀時の突然の一言に
固まった。




「可愛いっっっっ!!!」


ドンッ


「っわ…何すんだてめっ」


いきなり銀時は土方を
ベッドに押し倒した。



「もーっ何なのこの子!!可愛いすぎるだろっ!!ごめんっこのままおいしくいただいちゃってもいいですか??!いいですよっ」


わーいっ!!やったぁ!!
いただきm…


「いいわけあっかぁぁ!!」


土方は真っ赤になって
銀時の顎に蹴りをかます。


「この馬鹿っ阿呆っ節操無しっ色欲魔っっ!!!」


「最後のは褒め言葉??」


「まじお前ムカつくわぁぁっ!!!」



「…でも」


バサァッ


「可愛がってほしいだろ??」

そう言って銀時は土方の
顔にシーツを被せた。


「ちょっ…っぁ!ぎっ」


視界か遮られたところで
突然胸に甘い痺れが走った。


「ずりィっ…」


「何が??」


顔にかかったシーツを
退けながら土方は呟いた。

「‥っそうやって……余裕かましてっ!!…可愛いとかっ普通に言えて…!!!」


俺だって…ちゃんと…



「十四郎」


「俺は、…」


今日泣いてばっかだな俺。

突然された口づけに
驚きながら思ったのは
そんなことだった。



「十四郎、俺はねそうやって素直じゃない土方がすげぇ好きだよ??」





「っ!!!!!」


土方は真っ赤になった。



「無理に好きとか言わなくて良いから。だいたい土方君はわかりやすいからねぇ??」


銀時はニヤニヤしながら
チュッチュッと土方にキスをしていく。


「わかりやすいって??」

「でたよ自覚無し症状。」


「なっ‥!!なんだよっ!!」


ハァと盛大にため息を
ついた銀時は、

「ま、銀さんはここにいますよ〜ってことで、肌と肌で確かめあいますか。」


バッ


「っ‥」


また胸に響いた甘い痺れ。


「ふぅっあ…」


片手で口をおさえて
声が漏れるのを防ぐ。


「馬…鹿っぁやめっ」


「嫌。」


腰のラインを丁寧に
なぞるとびくびく震える。


「気持ちいい??」

「んなことっ…聞くなぁあ」


必死に目を瞑り快感から
逃れようと身体を捻るが


(よがっているようにしか見えねぇよなぁ)


「さぁて…」


ギュッ


「ひっあ…」


銀時は半勃ちの土方自身をつかんだ。



「こっちはどんな感じかなぁ??」


「やっやめっ…ゃぁ」


布ごしに優しくなぞられるとどうしようもなく感じてしまい先走りが溢れでる。

「よっ‥と」

ぐるんと視界が反転したかと思うと、土方は銀時に背中を向けて膝の上に座っていた。


「やっ何…」


「十四郎は耳弱いよね??」

「あっやだっダメ!舐めちゃやぁあっ」


優しくしつこく耳を舐める。


「あとは背中。」


「ひぁっあ…くすぐたいぃ」

背中を下から上に人差し指でなぞる。


「じゃぁ…3ついっぺんにやったら十四郎どうなる??」

「みっつ…??」


2つじゃないのかと
問おうとしたその刹那、


「ひっ…??!」


耳と背中、そして自身に
ぞくぞくとした快感の波が押し寄せた。


「やっ…」


慌てて逃げようと
もがくが、銀時の足が
それを許さない。



「気持ちいい??」


だが全てが緩い刺激。

絶頂へと導く決定的な
刺激には繋がらない。



「嫌ぁっ…ぎんっ銀…」


「どうした??十四郎。」


「おねがっ…もと‥ちょだいぃっ!」


ボロボロと涙を流して
懇願する。


「ほら言えた。十四郎は俺の前だけで、素直になれるとっても良い子なんだから。」


そして銀時はズボンの前を寛げて

「いくよ」

と土方の中に挿入っていった。


「っぁぁああ‥」


「キッつ…」


絡み付いてくる土方に
思わず眉間にシワを寄せる銀時。


「十四郎っ…!!」

「ふぁぁっ」


「俺はちゃんといるからっ…」

「っ…ん」

「十四郎を置いてくなんて…到底できそうもないよ」


ギュッと後ろから抱きしめて


「俺が死ぬときはお前も一緒だ。」





俺の分まで生きろなんて、そんなことは言えないよ。












俺はいつまでも……―



お前と共に歩むからさ…
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