少女

□今日もお互い偽って
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*-*-*


---時は少し遡り。


『…そろそろ、かしら。』


後宮の女官である瑠菜は、
徐に繕いものをする手を止め
窓の外に目をやるなりそう呟いた。


瑠菜は大抵、いつもこの時間帯に
仕事の合間を縫ってある所へ向かう。


そこは後宮と外朝の狭間。


何故なら、この時間帯
彼が必ず迷い込む場所だから。


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