お話 1
□PRINCESS D-パフェ編-
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「ヒロ、パフェ食べたい。」
突然、俺の恋人がそう言った。
「じゃあ、近くのファミレスでも行く?」
「それもいいけど…。男同士でパフェ食べてるのっておかしくない? 」
「言われてみれば…。じゃあ、どうしょうか?」
「…ヒロが作ってよ。」
「……。」
俺の恋人は、我儘だ。でも、そんな恋人が今変なことを口にした気がする。
「何、固まってるの?聞こえてたでしょう?ヒロが作ってよ。」
「…俺が作るの?」
「そ!ヒロが作るの。」
そう言うと俺の恋人は、満足そうに笑った。
「俺1人じゃ出来ないから大ちゃんも手伝ってよ。」
「いいよ。」
「上手に出来たら、ご褒美くれる?」
「う〜ん。いいよ。」
その言葉に合点張切る俺。
とりあえず、恋人を連れて買い物だ。
近所のスーパーに男2人で行くのも何だが、そこは見逃してもらおう。
「大ちゃん、何入れる?」
「キュウイと…バナナと…あ、缶詰のみかんと…果物がいっぱいのがいい。」
楽しそうに果物を品定めする恋人の姿を微笑ましく思う。
カゴに果物を入れ、生クリームを入れ、アイスを入れてレジへ。
「ね、これも買っていい?」
と、お菓子をカゴに入れる恋人。
新婚夫婦みたいで、なんだかくすぐったく感じる俺。
部屋に戻り、とりあえず買ったものを出す。
さて、恋人には下手に包丁を握らせられないから(手を怪我させられないから)生
>クリーム担当にして。俺は、果物を切ることにしよう。
>
> 「大ちゃん、生クリームはボールに冷水を入れてその上で冷やしながら混ぜると
早くできるんだよ。」
「へぇ〜、何でそんなこと知ってるの?」
「なんでだろうね?」
そう言う俺に、面白いと笑う恋人。