subsurface erosion 〜地下浸食〜

Spring tide
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きっと、明日は。



触れたい。


声が聞きたい。


その姿を見たい。


息遣いを感じたい。


その瞳に見つめられたい。





貴方に、貴方が、貴方を、貴方と、貴方へ。




あぁもう、どうしようもなく。

細胞の奥の奥までと言わず、

その構成物質から存在理由もわからない蠢きから、

白血球と赤血球と血小板が通り過ぎる心臓が、

貴方を想って狂ったように暴れて、

血管が決壊して激しく夥しくどす黒い血液を

溢れさせまき散らしても。



貴方が好き。


貴方が好き。


貴方が好き。


貴方が好き。




貴方が好きなの。





お願いだから、抱き締めて。





きっと明日も、また夥しい血が流れる。




その流れが奔流となって、

貴方を飲み込み攫い、

私しか見えなくなるまで。








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