ひぐらしのなく頃に楽〜神に恋した少年は〜

□初っぱなクライマックスってどうなの?
2ページ/4ページ



まとわりつく不快感は中々拭いされるものではない

そもそもこの不快感が小雨というか霧雨というか単に湿度が高いだけなのか……

もしくは僕に向けられた拳銃のせいなのか……


「はあ……」

盛大にため息をつく

まったく……雛見沢にきてからロクな事がない

そもそも僕は昭和58年の人間じゃあない

生まれはこのかた平成8年、平成22年の世界からやってきた14歳のごく普通の少年です


何の血迷ったことをいってるんだと思いでしょうが、僕の言ってることはいたって正しくまごうことなき事実である

まあ信じてくれとは言わないけど……

ともかく、謎の少女と出会い気が付いたらこの昭和58年に来ていたというわけ

それからの苦労はきっと文面だけじゃあわからないだろう

だけど、一応言っておく。うん、言いたいだけ


まあ来てからは女の子の家に居候して学校に行ってはいたんだけど
部活と称してコスプレさせられたり、カレーをバカにして説教されたり
雛見沢にまつわる祟り話を聞かされたり、
あー、怖い話は嫌いなんだよね……

ともかくそれだけならいいのに、

祟りの正体は祟り話を利用した殺人事件だとか、雛見沢症候群だとか

それだけじゃなく
居候していた女の子は実は100年転生を繰り返す魔女だとか、
この村の神様だとか……

どんな魔法少女だよ!!!と突っ込みたくなるがあながち嘘じゃなかったり。

そんな魔法少女の敵は鷹野さんという美人な看護婦さんであって、
その人がラスボスなわけで……

そして今、そんなラスボスの計画を阻止すべく魔法少女率いる部活メンバーが立ち上がったわけなのですが……


さっそくピンチです!!






現在僕には拳銃が突き付けられていて、動くことはできない状況にあるわけなんですが……

「鷹野さんがラスボスだったとは……」

「ふふふ。今気付いたの?あなたは」

うん。やっぱりこの人はラスボスだった

今の笑みは不敵すぎる。
診療所での笑みはなんだったんだ!!
あの天使のような笑みは!!
嘘なのか!
幻なのか!
幻想なのか!
そんな幻想俺がぶち殺「みー。それはパクリになるのですよ?」


どこからともなく聞こえた梨花ちゃんの声で我に返る
あぶないあぶない……。神浄の討魔さんのセリフを丸パクリするところだった

「ネタがわからない人は『とある魔○の禁書○録』を見てみるのですよ?にぱー。」

と、ともかく現段階上限りなくピンチです

「陸羽(りう)君。君の後ろにいる神様をわたしてくれないかしら?」

そう、鷹野さんの狙いは僕の命ではなく今僕の後ろにいる羽入である

まあ当然僕はどく気なんてさらさらなく。

「嫌だっていったらどうするつもりですか?鷹野さん」

「そおね。殺すわ」

ああ……鬼だ……

「生まれてきたことを後悔させてあげるわ」

どうやら彼女の診療所でのメディカルスマイルは僕の幻想だったらしい

ああ、あの時ときめいた自分を殺してやりたい気分だ

「嫌ですよ……彼女は渡しませんから」

当然向こうも否定の返事がくるのはわかっていただろう
だけどあえて僕は言った

決して鷹野さんに喧嘩を売るつもりだったんじゃない

これは自分の覚悟を決めるためだ




嘘。半分は羽入に対するかっこつけかな……


「陸羽!もういいのです!」

せっかく僕が覚悟を決めたのにそういうことを言うのかな……

こういったときは男としてかっこつけさせてほしい

「羽入……。こういったときくらいかっこつけさせてくれないかな」

本当にそうだと思うよ。マジで。

『ゴツン!』

突如後頭部に走る痛み。
振り向くと羽入が手に拳ができていた


え!?え?てかなんで羽入?

「うぅ……何すんだよ羽入!」

流れ的に鷹野さんじゃない?殴るの。なんで?

しかも僕味方だからね?何、発狂した?

「勝手なこといわないでほしいのです!」

怒られた……
なぜかわからないけど怒られた

「陸羽!いいですか!?陸羽は情けなくて、臆病で、弱虫なのですからかっこつけるなんて似合わなさすぎるのですよ?だからいつものモヤシな陸羽でいいのですよ。あう!」

「羽入……。それほめてるように言うけどけなしてしるよね?」

「あう?」

首を傾げてたぬきをやってみせる

なんという女だろうか……
まあこれも羽入の魅力なんだろうが……

てかこんな発言してる時点でかなりバタ惚れしてるうんだろうなあ

「じゃあもやしなりに頑張るとするかな。羽入」

「そうなのですよ!あう」

僕は負けるわけにはいかないからね。
約束をはたしてもらわなきゃいけないのだから……
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ