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□フランの章
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「…ん。な…に…?」
―ヤバ。ベルセンパイが瞳を覚ましちゃいましたー。
ミーが夜這いしに来たなんて知られたら、間違いなくサボテンいきですねー。
どう対応しましょうか…。
「…おい。カエル。
何やってんだよ。
しかも、王子の部屋に勝手に入ってきやがって。
そんなに早く、死にてーの?」
センパイはミーに気付くと、ミーが言い訳を云う前に先手を打ってきましたー。
(あー…メンド。
いっそのコト、此処で押し倒しちゃいましょーか…)
そう思いながら…
「あー…
センパイが悪いんですよー。
侵入者に気付かないなんて。
それでも、ヴァリアー幹部ですかー?」
素直な気持ちを云えなかったミーは、いつもみたいに毒舌に云っちゃいました…
…自分のコトは、棚に上げて。
「余計なお世話だっつーの。
いいんだよ。
だってオレ、王子だもん♪」
そう云うと、ベルセンパイはナイフを数本、ミーの頭のカエルに刺してきました。
まぁ、痛くないんですけど。
それよりも、
(また“王子”ですかー。
本当に、センパイの頭の中…ちゃんと思考回路が繋がってるんですかねー?)
ミーは、本気で心配になる。
「まぁ…
そんなコト、本当はどーでもいいんですけど。
…センパイ。
ミーのコト…好きですか?」
ミーは、センパイに聞きたかったコトを聞いてみた。
センパイは、少しビックリしてるみたいですけど、すぐに冷静さを取り戻して…
「お前なんか、大嫌いだね。
お前、生意気だから。」
と、ズバッとミーに云ってきましたー。
「あー。
結構傷付くんですけどー。」
ミーは正直に自分の気持ちを云ったのに、センパイは
「ざまーみろ」
と、云うと…
ベッドに寝直した。
「さっさと帰れよ。
王子、ねみーから寝る。」
ベルセンパイは、一言云うと、もう寝息が聞こえる。
「…はやっ!!」
ミーは、ボソッと云うと、仕方がなかったので、センパイの部屋の扉のドアノブに手を掛けた。
「まぁ…いいですけどー。
いつか…絶対にセンパイの頭の中をミーでいっぱいにしてあげますから、覚悟しててくださいねー
ベルセンパイ。」
最後に云い残すと、ミーは自分の部屋に戻った。