《Love Get》
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俺の目の前には今、青い空が広がっていた。あの後クラスに居る気にもなれなかった俺はツナに手洗いに行って来るとだけ言って抜け出したのだ。勿論手洗いに行きたくて抜け出したのではない。ツナにクラスに居たくねぇなんざ言ったら五月蝿ぇからな……。
『はぁ…俺何してんだ』
屋上で寝転がって空を見上げてる事も学校に来る事も生きてる事も全てが面倒ぇ。
キィ…
『っっっ!』
ふと屋上の扉が開く音がした。今まだ授業中だぞ。こんな時間に屋上に来るヤツなんてそうそう居る筈が…
『ご主人様〜』
……あった。
『日向ぼっこですか?』
『授業サボってこんなトコで昼寝かよ獄寺。いーよなぁ良いとこの坊っちゃんは』
『っせぇ別に良くなんかないっての!!!』
屋上の扉の前に立っていたのは、やはりと言うか何と言うか…ツナと山本だった。2人は俺の隣に座って同じように寝転がる。
『あぁ久しぶりだな〜こんな呑気に昼寝出来んの』
『だって山本部活ばっかだもん!ねーご主人様?』
『知るかよ』
『………………』
『………………』
『………………』
暫くそうして寝ていた。太陽だけが俺らを見ている。ッチ…ゆっくり出来やしねぇ。
我慢の限界に達した俺はその場に立ち上がった。
『…?ご主人様?どちらに…』 『………帰る。』
『え?でしたら俺も一緒に…』
『絶対ぇついてくんな』
釘をさすと俺は元来たルートを辿り学校を出る。俺は獄寺家の息子…センコーだろうと止めるヤツは誰も居ない。
家に帰る為俺はゲートを出た。