《Love Get》
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『ん………』
いつの間にか寝ちまってたようだ…目を開けるとすっかり外は夕暮れ時となっていた。寝返りをうとうと身体ごと横を向くとムニっと俺の頬を何か細いものが当たった。
『おはようございますご主人様』
『うわあぁっ』
どうやら今のは後ろからトントンと肩を叩き振り返った所をムニっと人差し指で押し返す“引っかかったぁ”っつーゲームだったらしい。俺の目の前にはツナがドスンと座って人差し指を宙に浮かせながら笑っている。予測しなかった出来事に驚いた。
『っテメェ!何やってんだ。ここは俺の部屋だぞ!』
『?……はいご主人様の部屋ですね』
『だから何でテメェが居んのかって聞いてんだ』
『え?居ちゃダメですか?』
一体何だコイツは?前はここまでウザくなかっただろ。
『当たりめぇだ今すぐ出てけ』
俺はツナの腕を荒々しく掴むと部屋の外に無理矢理放り出した。
バタンっ
『ったく何だよアイツは…』
あぁ…頭が痛ぇ…クラクラする…俺風邪でもひいたか…?
目の前が真っ暗になり立っていられなくなった俺は壁に背中を預けそのまま座り込んだ。