《Love Get》

□11
1ページ/1ページ



『聞き捨てなりませんねぇ僕が変態だなんて(笑)君みたいに妄想の激しい人間が近くに居たら綱吉くんが穢れてしまいます』
『んだとコラ!!っつかテメェなんかが軽々しくツナの事呼び捨てにしてんじゃねぇ!』


一見爽やかな好青年風な笑顔に見えるが持ってる意味は全く違う。――コイツがこんな笑顔を見せる時はマジでキレてる時だ。普段は偽善者ぶるコイツが他人の為にキレる事は滅多にない…と言うかツナの為にしかキレない。何故ならコイツはツナに………心を奪われているから。俺はその事をあまり心良く思っていない―――当然だ。


『テメェが絡んだ方がツナが穢れるっての!つかお前ツナに変な事吹き込んでんじゃねぇよ!益々天然に磨きがかかるだろうか!』 『っっ!俺は天然じゃありません!』



俺が“天然”と言う言葉を口にすると骸の方ばかりを向いていたツナもこっちを振り返り反撃姿勢に入った。瞬時に頬を膨らませる狸に変身したツナの肩に恭矢が触れる程度に手をのせる。


『放っておきましょう綱吉くん。この人の相手をしていると貴方の魅力が半減してしまいます』
『あぁ!?おいコラテメェ…俺を怒らせてぇのか!?』



あまりのムカつきように俺が立ち上がる。だが骸は余裕そうな顔で俺を見つめ笑った。

『そのような状態でよく悪態がつけるものですね(笑)本当は歩くのもままならないんじゃありませんか?』


言われて思い出した。そうだった…俺は今熱が…。思いながら意識が遠退く。

クッソ骸の前でざまぁねぇぜ………。

『ごっご主人様ぁ!』


倒れた隼人を地面に衝突寸前に受け止めたのはやはりと言うか…ツナだった。


『大丈夫ですかご主人様!』


最後に見たのは視界がボヤける中泣きそうになってるツナの顔だった…。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ