《Love Get》
□13
1ページ/1ページ
『ん…………』
次に目覚めたのはその日の夜だった。周りを見渡すとツナも骸も居なかった。
『…帰ったのか』
あのツナが珍しい。嵐でも来んじゃねぇか?…アイツの事だから俺が目覚めた瞬間“ご主人様ご無事でしたか良かったぁ”なんて言葉が降ってくるものだと思っていた。
『っく…まだ痛むな…』
頭がガンガンと痛む。
ピピピピっ
『っっ!チ…またかよ』
突然電話が鳴り出した事に驚く。頭をワシャワシャとかきながら“connect”のボタンを押す。使用人の声が聞こえて来たのだがどうも声が荒っぽい。
『隼人様っ大変です!今沢田さん宅から連絡がありましてツナさんがっっツナさんが!…………………』
『なっ……すぐ行く!』
俺は電話を切ると椅子に引っ掛かったパーカーを手に取り部屋を後にした。