人魚姫
□3つ
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いつの間にか眠っていたらしい俺は未だガンガン照ってるお日さんに目を細めながら瞼を開き、次いで慌てて周りを見渡す。
眠っていた少しの間に流されてしまったらしい。砂浜は随分向こうに見えた。
…早く戻ろ。
アレだよ?
海で一人ってのが恐いとかそんなんじゃねーよ?銀さんも心は少年と言えども大人だし?
いつか出会ったバケモンみたいなんがいるかもーなんてこれっぽっちも思ってないからね、ウン。あんなもんにビビる銀さんじゃぁねーよ?
あ、見たいドラマの再放送があったな。これは見なくちゃなんねーな。
だから早く帰らなきゃな。
だけどね、あの、
……背後から視線がビシバシくるのは俺の気のせいだと思いたいんですけど…!
見てる見てる!
なになになになんなの!?
どーすんの俺!?逃げるにも遠いし…振り向くか!?
どうやら向こうは見つめるだけで何もしてこないらしい。
敵じゃねーのか?
よよよよし、やってやろーじゃねーか…
俺は浮き輪をガシッと掴み、せーの!と勢いよく振り返った。
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