■Story*MUSIC/TVXQ■

□*Stand by U×東方神起〔改訂版〕
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【ジェジュン】



雨は今日も降り続いている。
暗闇にキラリと光る雨粒を、僕は目で追っていた。
激しい雨が窓硝子にぶつかる。



「・・・・ユノ・・・。」



不意に口をつく言葉。
逢いたくて仕方ない。
いつも一緒にいたのに、君はいないね。
溢れ出しそうな涙を、ぐっと堪えた。



『ヒョン・・・・。』



振り返ると、ユチョンが優しく微笑み立っていた。



『大丈夫?・・今にも泣き出しそうだ・・・。』



ユチョンがそっと髪を撫でる。僕は笑い、また窓の外を見た。



「大丈夫だよ。泣かない。皆・・・辛いんだから・・・。」


嘘。
本当は泣いてしまいたかった。
ユノに逢えない時間が、こんなに辛いなんて。
今まで考えた事もなかったんだ。
当たり前の様に、側にいたから。


ユチョンの手が僕の頬に触れ、僕はユチョンを見つめた。



『いいよ、泣いても。』



優しく笑うユチョン。



『いいよ、ユノヒョンの代わりでも・・・・。』



その言葉を聞き終わる前に、僕はユチョンに抱きついていた。



「僕って・・・ズルいよね。」


何も言わずユチョンは抱き締めてくれる。



「ユチョンの気持ち・・・・知ってるのに・・・。分かってるのに・・・ダメだって・・・。」



ユチョンは僕の身体をそっと外した。



『いいんだ。それでも・・・・ユノヒョンの代わりでも、ヒョンの側にいられるなら・・・。』



僕は泣いていた。
ユチョンの優しさに溺れてしまう。



「ごめん・・・・・、ごめんね・・・・・・。」



泣きながらまた、ユチョンにしがみついた。
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