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□万屋時代店
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食事が済んだ者から、膳を片付けて自室に戻っていく。
「佐助。俺は元親殿を連れて自室に戻る。お前は六郎を連れてこい」
「御意」
主の命令を聞いた瞬間。一瞬にして見えなくなった。
「おい早く行くぜ」
少し先を歩く元親について行くように自室へと向かった。


幸村の部屋は、生活に最低限必要な物以外には、鏡台と棚に武術関係や歴史の本の他に綺麗に手入れされている槍が大切におかれているだけだ。
「佐助。今日の依頼はどういう事だ?」
「それは道すがら御説明しますよ。それより、元親様。船の手配はどうなっていますか?」
「手配済みだぜ」
「いや〜助かりますよ。元親様が頼むとスムーズに進みますからね」
海の事に関して元親の右にでる者はいないと屋敷内で言われるほどだ。
「今回は少し凄いぜ。期待しときな」
日本中の漁師と仲が良い元親は日本中に自分の船を置いている。
いつかは、自分で船を造るのが夢だとか。
「海賊退治だっていうからな。海軍顔負けの船を用意したぜ」
それは、法に触れないのか少し不安だが元親が言うなら大丈夫だろう。
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