NOVEL3

□恋愛ゲーム2
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第2話


〜ご機嫌斜めの彼女とデート〜



「あっ……エドガー、もっとして〜。」

今夜もエドガーは美女との一晩限りの関係を楽しんでいた。

エドガーが下敷きにしている女性は甘えた声でおねだりする。

「いいよ。もっと気持ち良くしてあげる。」


一体何人の女性とこういう夜を過ごしただろうか?
数えてないからわからない。
でも、100人は越えてるんじゃないかな、とエドガーは思う。



リディアはキスすらさせてくれなかった。
しようとしたら平手打ちだ。
しかも、《こういうことは好きな人とするものよ》とまで言ってのけた。
世間一般、それが正しいのだろう。


でも、僕はもう見ての通り汚れてる。
自分の主義を変えるつもりもない。


今抱いてる女性だって全然好きじゃないけど、
僕はとても渇いていた。

この渇きを誰でもいいから満たしたい。

こうやって、渇いて女性を求めるようになったのはいつからだろう?

覚えてないけど、ずっとずっと癒せない。

この渇きをどうやって癒せばいいかもわからないから同じことを繰り返す。


いいじゃないか、好き合ってなくても。

お互い気持ち良ければ。



それを間違いだと気づけないでいる僕は馬鹿だった。
でも、気づいたのはもっとずーっと先のこと。
大切なものを失いかけた時で、
その時には既に、大切なものをありえないくらいに傷つけていた。

そう、僕は大馬鹿者だったんだ………















「…………。」
リディアはめちゃくちゃ不機嫌な顔でベンチに座っていた。
きっと最大級にブサイクだ。

ここはリディアの家の近くの公園。
今はエドガーとのデートの時間待ち。



なぜ不機嫌面をしているかといえば《あいつ》とデートしなければいけないから。

しかも、ただでさえ嫌なのに、この間、その相手はデートの約束をすっぽかした。
約束の時間は午前10時だったのに……
午後の2時まで待っていた自分のお人よしにはつくづく呆れた。

どうせ理由は《他の女性と遊んでいたから》だ。
全く……

だったらデートの約束なんかするんじゃないわよ!!



自分が子供だと思われているのはわかっていたが、
やはりリディアは腹が立って仕方がなかった。



今日はちゃんと来るのかしら?




 
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