NOVEL3

□恋愛ゲーム7
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第7話


〜はっきりと形になった想い〜



リディアはぼんやりしていた。
エドガーにバーに連れてこられて、ついでにワインまで飲まされた。


「リディア、気分はどう?」
エドガーはニコニコしながらリディアに意見を聞く。

「んー………。眠い〜。」

「…リディア、たったそれだけで酔っちゃったんだ?」
エドガーはリディアの顔を覗き込む。





別に、僕は厭らしいことを考えていたわけじゃない。
けれどリディアはいつも僕とデートするときにつまらなそうだから
今日は夜のデートに誘った、というわけだ。


でも………


「ちょっとリディアには刺激が強すぎたかな…。」
エドガーはため息と一緒に呟く。



たしかに、リディアはよく考えたらまだ17歳なんだっけ……。
大人っぽいからそう見えないんだけどな。


「リディア、そろそろ帰ろうか。」

リディアに声をかけるとリディアはエドガーを見上げて笑う。

不覚にもその笑顔に一瞬エドガーはドキッとする。


「……イイ男だわ。」
リディアはそのままエドガーの首に腕を巻き付けた。

「リディア……相当酔ってるね?」



リディアが薄れていく意識の中、最後に聞いたエドガーの言葉がそれだった。
















「…?」
リディアは窓から差す朝日に照らされて覚醒する。

それから慌ててベッドから飛び起きる。





………ここ、どこ?


リディアが部屋を見渡すとソファーで眠っているエドガーを見つけた。

それからさらに観察すると、リディアがエドガーの誕生日にあげたミニ薔薇のポットが窓辺に置いてあった。

しかもその薔薇はすごく綺麗に咲いていて、花の妖精も元気にしているようだ。
どうやらここはエドガーの部屋のようだ。



「エドガーが花の世話かぁ…」
リディアは想像できなくて首を傾げた。




それから………
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