NOVEL3
□幼なじみLOVE☆8
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ケルピーは放課後の教室で昼寝していた。
「おい!」
エドガーはケルピーを起こす。
「……なんだよ…。」
「リディアとレイウ゛ンがおかしなことになった。」
「おかしい……?」
エドガーはこれまでの出来事をケルピーに話した。
「なに!?リディアがあいつを?」
「そうだ。だから早く魔法を解いてくれ。」
「いや……普通に掛けた魔法ならできるが…」
「は?」
「あれは失敗作だ。俺にも解き方なんてわかんねーよ。」
「なんだと?」
エドガーは怒りがピークまで達しそうだったが。
「で、その二人はどこに行ったんだ?」
その言葉にエドガーはハッとした。
リディアとレイウ゛ンを二人きりにしたらまずい。
そう思ったエドガーは、ケルピーの質問にも答えずに踵を返して、慌てて家に向かった。
家に帰ると案の定、悪い予感は当たっていた。
リディアとレイウ゛ンがキスしそうになっていた。
しかもリディアの方から。
エドガーはすぐさま二人のいるティールームに入ると二人を引き離した。
「ちょっとエドガー、何するのよ!」
「それはこっちの台詞だ!!」
「何って、キスに決まってるじゃない!」
きっぱり言われてエドガーは一瞬黙ったが。
「レイウ゛ン、お前もだ。」
「?……何がですか?」
「なぜお前とリディアがそんなことになっているんだ?」
「……恋人だからです。」
「……君たちは魔法を掛けられてわからないだろうが、リディアは僕の恋人だ。」
「そうなんですか?」
「そんなわけないじゃない!」
二人ともエドガーの言うことを信じていないようだ。
「大体、エドガーみたいな女たらしの軽薄男とあたしが付き合うわけないでしょ。」
「…………。」
さすがのエドガーもリディアにそう言われてショックだったようだ。
閉口して何も言わなくなってしまった。
いや、言えなくなってしまった。
エドガーは何の気力もなく自室に向かう。
エドガーが去った後、リディアが呟いた。
「変なの………。」
レイウ゛ンも首を傾げていた。