NOVEL3
□恋愛ゲーム6
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店に入った途端、リディアはトイレ!と叫んでお手洗いに駆け込んで行った。
もどってきた時は先程よりも少し落ち着いているようだ。
「なに?お腹壊したの?」
エドガーが聞くと、
「…………///」
リディアはプルプルと首を横にふる。
その仕草を見ていてエドガーはピンっときた。
「あぁ、なるほどね。」
「え!な、なにが?」
リディアは慌てる。
「ふんふん、そういうことかー。」
「………え?」
「女性特有のアレだろ?まあ僕はくわしくわからないけどね。」
言い当てられたリディアはさらに顔を赤くする。
「さすが…女タラシ……///」
リディアは恥ずかしさを紛らわそうとエドガーの悪口を言う。
「…お兄様…?」
するとそこに第三者の声がした。
ものすごく綺麗な女性がエドガーとリディアの座っているところに近づいてきた。
「やっぱり!エドガーお兄様だわ!」
「えっ、フェリシア?なんでここに?」
エドガーは驚いた顔をする。
「今日は久々にお父様が外出をゆるしてくださったの。だからアルとショッピングに。……お兄様、こちらの女性は、どなた?」
フェリシアは気にしたようにリディアの方を見た。
「ああ、彼女はね、僕の婚約者なんだ。」
「お兄様に婚約者がいるなんて初耳ですわ!」
フェリシアはさも初めて聞いたことのように目を真ん丸くする。
「名前はリディア・カールトン。彼女の父上はハーバード大学の教授なんだ。」
「まあ!あの名高いハーバードの。……あの、わたしはフェリシア・ラモットといいます。」
フェリシアは自己紹介する。
リディアはうわー、美男と美女が並んでる……とか思っていたところだったが
自分に話し掛けられていると気づいて我に返った。
「……!ラモットって…あの、アシェンバート財閥と並ぶほど有名なあの……?」
「はい。わたし、ラモット家の令嬢です。」
「リディアより一つ年上なんだ。」
エドガーが言う。
「えーと…じゃあさっき言っていた《お兄様》っていうのは…?」
リディアは首を傾げる。