NOVEL3
□恋愛ゲーム6
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「あれはね、エドガー様の方がわたしより2つ年上だから……あ、最初に言えばよかったわ、…わたしたち、幼なじみなんですの。」
フェリシアは優しく笑う。
「幼なじみ…ですか。」
「ええ。…あの、リディアさん、とお呼びしても?」
「《さん》だなんてとんでもないです、リディアでいいですよ。」
リディアは慌てて言う。
「あ、でもエドガーお兄様のご婚約者だったら《リディアお姉様》かしら?」
フェリシアはエドガーの方を見て言う。
「本人が普通に呼んで構わないって言ってるからリディアでいいんじゃない?」
エドガーもフェリシアの方を見て答える。
「じゃあリディア、わたしとお友達になってくれませんか?わたし、友達がいなくて…。」
「リディア、僕からも頼むよ。フェリシアは小さい時、身体が弱くて外出させてもらえなかったおかげであまり人となじめないんだ。」
それを聞いてリディアは親近感を抱く。
自分もあまり人と馴染めない。
「あたしでよければよろこんで。」
「じゃあわたしのことはフェリシアって呼んでくださいね。」
「そんな……呼び捨てだなんて……。」
「お友達にそうやって呼ばれるのわたしの夢だったの。お願いリディア。」
こんな美女にかわいらしくお願いされたら
「はい、じゃあこちらこそよろしく…フェリシア…。」
リディアはそう言うしかなかった。
「リディア、心配しなくても大丈夫だよ。フェリシアはとっても優しいいい子だから。」
「うん…。」
リディアは小さく答えた。
なんだか大財閥の令嬢の友達なんて恐れ多い。
だが、リディアから見てもフェリシアはとても清楚で、優しくて綺麗で……
とにかく、いい子なのに間違いはなさそうだからひとまず肩の荷をおろした。
そのあと、リディアとフェリシアはメールアドレスを交換した。
はっきり言って、女の子の友達なんていなかったリディアはどうしたらいいかわからなかった。
でも、初めての友達、ということで不思議と緊張より喜びの方が大きかった。