NOVEL3
□恋愛ゲーム8
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「じゃあどこがいいかな?」
エドガーはリディアに尋ねる。
「どこって…何が?」
リディアは首を傾げる。
「額がいい?それとも頬?」
「(゜◇゜)?……口でしょ?」
「Σ(m゚◇゚m)!!……え……と、本当に?本気で?」
エドガーはリディアの顔を真剣に覗き込む。
「うん。」
「リディアもしかしてお酒でも飲んだ?」
「失礼ね。しらふよ!」
「でも僕、リディアにキスするの、トラウマがあるんだけど。」
「?…なんかあったっけ?」
「ファーストキスだからって……キスしようとしたらビンタされた記憶が(笑)」
(※第1話参照)
「………それは……まだあの時は嫌いだったから。」
「……(リディアはどこで心変わりしたんだ?)」
「とにかく……恋人がするような…やつ///」
リディアは真っ赤になりながら言う。
可愛い。
今まで出会ったどの女性よりも。
でも………
「恋人のキスはリディアには受け止められないと思うな。」
「えっ……口と口がくっつくだけでしょ?」
『ほらやっぱり。』
エドガーは予想通りのリディアの反応にどう説明しようか考える。
可愛いけれど初(うぶ)すぎるのだ。
「恋人のってさ、舌入れるんだよ。」
「ん?舌??」
リディアはなんのことだかわからないような顔をした。
「いや、…まあいっか。」
説明なんてしなくていいや。
これからゆっくり教えていってあげるとしよう。
とりあえず今はリディアが望んでるようなやつを、ね。
びくっ…
エドガーは指をリディアの顎にそえる。
「え……あの……舌って?」
リディアはオロオロしている。
さっき言ったことが気になっているようだ。
「うん?あれは気にしないで。今はしないから。」
「ちょっと待っ……」
リディアが言う前にエドガーはリディアの唇を自分のそれで覆う。
リディアの唇は柔らかい。
誰にも穢されてない感じ。
なんだか僕が穢したくなってくる。
うっかりキスを深くしてしまいそうになってしまった自分の暴走を止めるようにエドガーは唇を離す。
リディアは真っ赤になっていた。
息を止めていたのか肩で呼吸している。
「可愛いなぁ。」
「はっ………ば、ばかにしてるでしょ!///」
リディアは赤い顔のままエドガーを睨む。
「してないよ。リディアは本当に可愛いんだよ?」
本人は気づいてないけどね、とエドガーは本気で思う。
褒めたはずなのに、リディアは一瞬だけ悲しそうな顔をした。
「……これもエドガーにとっては……………ーむ……なのよね。」
「え?なんて言った?」
「ううん。なんでもない。」
……なんだか歯切れが悪いな。
「あっ、あともうひとつだけ聞きたいことが…。」
リディアは無意識に上目遣いをする。
「リディアが知りたいことなら答えてあげよう。」
「…フェリシアと一緒に寝たこと、ある?」
エドガーは10秒たっぷりリディアの顔を眺める。
「あるよ。…………というか、なんで今日のリディアはフェリシアに敵意(?)むきだしなんだい?」
「…だってフェリシアはエドガーのこと…好きだもの。」
「そりゃ、兄妹みたく…」
「違うわ!フェリシアはエドガーを男の人として好きなの!」
「それはないよ。」
エドガーはまた前に聞いた時と同じく即答した。