NOVEL3

□恋愛ゲーム12
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「浮気はしていない。けれど誤解されるような行動をとったのは僕だ。ごめん」



そう言って土下座されたのは写真が届いた次の日である。
左の頬が赤いのはロザリーの平手打ちを喰らったかららしい。


「え……あの……ど、どうしましょう…?」
リディアは明かにあわあわと慌て出す。
男の人に土下座されるのはリディアの今までの人生で経験にないことだ。

「リディアが許すと言うまで謝り続けるよ」

「…あの、謝るのはもういいわ」

「ところでリディアの父上は?」
エドガーはなぜかそんなことを聞く。

「もちろん職場にいるわ」
…あたしの父はハーバード大学の教授…。
すなわち職場が海外なわけで周に1度くらいしか家に帰ってこない。

「じゃあ今日も帰ってこないね?」

「うん…」
それが、どうしたのかしら?
と、あたしが首を傾げると。

「じゃあゆっくり話ができそうだ」
……ああ、そういうことね。
エドガーでも一応親の存在とか気にするのね。
親が家に居ようと居なかろうとのらりくらりとかわしてしまいそうなのに。

「…それから、あの写真は父上に見られて…ないよね?」

「それは大丈夫。昨日帰ってきたときに郵便を散らばして、その後すぐに大学に戻っちゃったから」

「そう…」

「それで?あたしはエドガーがこんな誤解されそうなところに言った理由を知りたいわ」
そう、謝ってもらうより浮気じゃないと言うのならば理由が知りたい。

「うん……じゃあ全部話すから…これから話すことは誰にも言っちゃダメだよ。いいね?」

「ええ」
彼がいつになく真剣な顔をしていたのでリディアも少し緊張しつつ頷いた。

「まず、隣にいる女は(全然女だなんて思ってないけど)幼なじみ」

「え!?フェリシア以外にも幼なじみがいたの!!」

「うん、シャーロットって言うんだ。僕はロタって呼んでる」

「…それで?」

「彼女に仕事を以来したんだ。彼女も大財閥の令嬢だから。そう見えても」
…そう見えても、とはどういう意味だろう?
写真の女性は後ろ姿しか映っていないがあたしより大人っぽい雰囲気がある気がするのに。


 
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