NOVEL3

□恋愛ゲーム12
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「ロタはね、外見は女だけど中身が男なんだよ」
エドガーが、まるであたしの心を読んだかのようなタイミングでそう言った。

「って、エドガー!!」
いくら幼なじみとはいえ、なんて失礼なことを宣うんだ、この男は!

「なに?」

「なに、じゃないわよ!女の子になんてひどいこと言うの!」

「だから、僕の中でロタは"女の子"じゃないんだよ」
…誰かー!
この人に話が通じません〜

「………」
それにしても、エドガーでも女の子の悪口言うのか、とリディアは彼をまじまじと見る。
(エドガーの中でロタは女の子じゃない上に本人は悪口だとも思っていない)
…ふーん。
女性相手だったら誰でも口説きに行きそうなエドガーが…ねー。

「リディア、そんなに見つめられると、照れるよ」

「はっ!?べ、べつに見つめてないし!」
リディアは慌てて彼から目を逸らす。
というか、そんな爽やかな笑顔を浮かべているあたり、全然照れてなんていないだろう。
(しかも中身は爽やかとは正反対なやつだし)


「素直じゃないリディアも好きだよ」

「それ、褒めてないでしょう!」

「褒めたつもりだったのにな−」

「それより、話の続きは?」

「ああ、そうだった」
そう言ったエドガーは続きを話し出す。


取引相手の企業にあやしい点があったこと。
それを令嬢でもありハッカーでもあるシャーロットに調べてほしいと頼んだこと。
彼女とアシェンバートとの繋がりを気づかせないためにブティックホテルに入ったことなど…。

とにかくエドガーは全部話したのだと思う。
話し終わった後、エドガーは疲れ切ったようにソファーに沈み込んだ。


「…それにしても…ハッカーって犯罪じゃないの?」

「うーん、英国ではそうかもしれないけど、アメリカでは違うんだ」
え…なぜアメリカが出てきたの???

「ハッカーの大会があるくらいだからね。あいつ、それで賞を取ってるくらいだし」
……ハッカーの大会って……アメリカってなんなの!?
とにかく、色んな意味でぶっ飛んでいる国なんだろうな、と勝手に想像する。


 
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