NOVEL
□悩み
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とある日の朝。
『全く、あの大悪党は・・・なんてことしてくれるのよ!!』
すごい剣幕でロンドンの民家から出てきた少女の名前はリディア・カールトン。
彼女はすぐさま通りの辻馬車に乗り込み、行き先を指示する。
彼女の怒りの原因は、昨日家に届いた手紙だ。
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拝啓
ミス・リディア・カールトン。
このたび当伯爵家は、貴女を顧問フェアリードクターとして採用することとなりました。
つきましては近日中に、当家ハウスタウンまでお越し下さい。
なお、貴女が伯爵絵の顧問として英国領妖精国の統治に関与することは、女王陛下も了承済みです。
この申し出をすみやかにお受けになることが、貴女の名誉のためでもあるとお伝えしておきますので、どうか熟慮下さいますように。
イブラゼル伯爵 エドガー・J・C・アシェンバート
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・・・・・。
『冗談じゃないわよ。こんなの脅しじゃない!!』