NOVEL
□未来図
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「リディア、僕が何を願っているかわかる?」
「何よ、突然」
「いいから答えてみて」
「えーと、プリンスへの復讐をはたすこと…?」
「答えは、リディアとこの先ずーっと一緒にいること」
「な、何言ってるのよ」
「僕はこれまでも、リディアにたくさん愛情を示してきたつもりなんだけどな〜」
気づいてなかったのか、と残念そうに言う。
「ちゃんと気づいてたわよ」
「じゃあ、本気じゃないとでも思ってた?」
「え…」
最近のエドガーの言葉は本気だと思うし、信じてみてもいいんじゃないかと思う。でも…
『あたしにはまだ、エドガーに思いを告げるだけの勇気がないんだもの…』
「何度も言うようだけど、僕はリディアと結婚して、幸せな家庭を作りたいんだ」
「えと…あたしも…」
「え?何?あたしも…の続きを言ってよ」
「いやよ。忘れて」
「言わないとキスするよ?」
まあ、僕としてはそれでもいいけど、と、悪戯っ子みたいな顔で言う。