NOVEL
□バスルームハプニング(表)
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結婚してから3ヶ月。
夜会から帰ってくるとエドガーが言った。
「ねえリディア、一緒に風呂に入りたいんだけど。」
「は?」
あたしは一瞬、耳が遠くなったのかと思った。
「い、今なんて……?」
「だから、リディアと風呂に入りたい。」
「い、嫌よ!」
「どうして?」
「だって、男の人と…お風呂…なんて…///」
リディアは自分で言っていて恥ずかしいなったのか、
ものすごく赤くなった。
「そりゃまあ、他人(男)と入るならまずいと思うけど……」
「けど…、何よ。」
「僕たち夫婦じゃないか。」
「でも、嫌なの!!」
「そんなに恥ずかしがらなくても…」
「恥ずかしいわよ。当たり前でしょ!」
「でも、僕は夜の営みで、キミのすべてを見…」
「や、やめて〜〜///」
「じゃあ、一緒に入って。」
『何が《じゃあ》なのよ!!』
リディアは本気で泣きたかった。
ふわ………
身体が宙に浮いたかと思ったら、エドガーにお姫様抱っこされていた。
「ちょっと!?」
これは確実にプライベートルームに向かってる。
絶対に一緒に入る気だ。
リディアはじたばたと暴れだした。
「リディア、大人しくして?」
「いや、絶対いや!!」
「あんまり暴れると襲っちゃうよ?」
カチーン……
そう言った瞬間、リディアは石のように固まった。
内心は、
『脅すなんて卑怯者!』
と、エドガーの悪態をついていたのだが。
「よし、いい子。」
「……子供扱いしないで。」
「そんなことしてないよ。」
「絶対に年下だからって子供扱いしてるわ!」
「さすがの僕でも、子供には欲情しないな〜。」
『どうかしら?』
リディアは本気でそう思っているようだ。
「でもそれがリディアなら欲情するかもな〜。」
「それ、…ただの変態よ。」
「それは酷い。」
「だって……」
「リディアなら男でも一緒に入りたいかも(笑)」
「え゛〜〜〜。」
リディアは男同士が仲良くしているのを想像して、ちょっと具合が悪くなった。
「ま、それは冗談だよ。僕は基本的に男が嫌いなんだ。」
「はあ。」
「とくにキミに好意を寄せる奴はね。」
と、エドガーは不敵に笑う。
こんなふうにくだらない会話をしていると、いつの間にかバスルームに着いていた。