NOVEL

□彼女の体温
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リディアと二人でドールハウスから出てきて、ロタたちと騒ぎながらトゥエルフス・ケーキを食べた後………





リディアとエドガーは二人の寝室にいた。
二人ともすっかり寝る支度を済ませていた。


エドガーは待っていました、というばかりにリディアを誘惑する。
リディアはこれから行うであろう行為を、恥ずかしがりはするが、
頻繁に受け入れてくれるようになった。
最初の頃は、ナイトウェアを脱ぐことさえ許してくれなかったのだから、
かなりの進歩と言えるだろう。



二人してベッドに入るとエドガーはリディアのなめらかな髪を撫でる。

「エドガー……」

リディアは潤んだ金緑の瞳でエドガーを見つめる。
そうやって彼女はいつも《無意識》でエドガーを煽るのだ。
《無意識》というところが困ったことだ。
しかし、リディアは結婚前からエドガーの理性を吹き飛ばしそうなことをする。
他の女性ならきっと《故意に》誘惑してくるだろうから、
リディアのその《無意識》がたまらないほど可愛く思えてしまうのも事実なのだが。


「リディアは可愛いね。」
いつも言っている、今ではもうリディアだけの口説き文句。
結婚して、もう3〜4ヶ月も経つのに、
そう言われただけで顔を真っ赤に染めるリディアは今でも初(うぶ)と言ってもいいくらいだ。


エドガーは優しくリディアの額にキスする。
そしてうなじを撫でるとリディアはビクッと反応した。

「……まだ慣れない?」

「な、なんのこと?」

「僕と甘い夜を過ごすこと。」
エドガーは平然と言ってのける。

「慣れないと言うよりは……///」

実のところ、毎晩のようにエドガーに情熱的に愛されているため、
この行為には慣れた。
しかし……

「……エドガーの……うーん……///」

「僕の、なんだい?」









『《エドガーの色っぽい姿に慣れない》なんて言えるわけないじゃない!!』
リディアは心の中で叫ぶ。



いつも社交界では優雅な物腰のエドガーが、リディアの上ではすっかり余裕をなくし、
リディアにどっぷり溺れている、なんて誰にも想像できないだろう。
そして、リディアしか知らないエドガーだからこそ、そんなエドガーにリディアは赤面してしまうのだ。

「エドガーが……カッコイイ…から…//」

「え?」

なんてこと言ってしまったの!、とリディアはすぐさま後悔する。
どうせエドガーのことだ。
すぐに調子に乗り出すだろうと予想していたリディアだが……

「カッコイイ?どこが??」
エドガーは不可解な謎を目の前にしたような顔をして問う。
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