NOVEL

□3年目の結婚生活
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エドガーとリディアは仲の良い夫婦。

それは何年経っても変わらない。










二人は結婚3年目。

「リディア…」
エドガーは切なそうに目を細めてリディアにキスする。

リディアもそれに応えてそのキスを受け止める。




でも……
「ここお風呂でしょ!」

「えー?お風呂でキスしちゃいけないなんて法律ないけどなー。」
エドガーは悪戯っぽく目を輝かせながら言った。


そう、二人は今お風呂の中。
入浴剤は乳白色だし、バスタオル巻いてるし…

『大丈夫……大丈夫よ…。』
リディアはドキドキと早鐘を打っている胸を落ち着けようと深呼吸する。

そんなリディアを見てエドガーは耳元で意味深に囁く。

「ここではしないから安心して。《ここでは》。」

「……そう、ここでは、ね。」
リディアは返す。
さすがに3年も経てば純粋なリディアにでもわかる暗黙ルール。
エドガーはつまり、ベッドですると言っているのだ。

「さて、リディアの髪を洗おうか。」
エドガーが言う。

本当のところ、《自分で洗うわ》と言いたいリディアだが、
それてエドガーが納得したためしがない。
リディアは大人しくエドガーに髪を洗われる。

まあエドガーに髪を洗ってもらうのは好きだ。
触れてくる手が優しくて、ちょっとうとうとしてくる。

「…リディア?お風呂で寝ちゃダメだよ。のぼせるからね。」
そう言ったエドガーは、ちょっと温度を下げたシャワーをリディアの髪にかける。
リディアの目覚ましの代わりに。


それでもリディアがうとうとしていたのでエドガーは言った。

「ねえリディア。」

「ん……なあに?」

「そろそろ避妊するのやめようか。」

「!!///」
リディアは一気に覚醒した。

「起きた?」

「な、な、な…」
リディアは口をぱくぱくさせる。

「ほら、僕たち結婚してから3年たったじゃん?」

「ええ……まあ。」

「リディアもそろそろ《母親》になりたくないかな?と思って。」

「そりゃ……エドガーとの……子…だったら…」
リディアはなにやらモゴモゴ言う。
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