NOVEL2
□悪い夢を見た夜は…
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エドガーのマンションで同居しているという設定にします。
エドガー:大学3年
リディア:高校3年
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リディアはいつも通りの朝の登校をしていた。
車がたくさん通り過ぎ、会社に出勤する人々とすれ違う。
いつも通りの光景だ。
その後も、いつも通り授業を受け、いつも通りマンションに帰って来た。
いつも通り………?
ふと気づいた。
エドガーがいない。
いつもならこの時間、エドガーは家にいる。
何処かに散歩に行っているだけかもしれない。それとも買い物?
どちらにしろ些細なことだ。
しかし、リディアはなぜか気になった。
胸騒ぎまでする。
途端にリディアはマンションから飛び出した。
そして、全速力で走る。
夕刻なのに太陽が自分の真上にあることや、走っているのに疲れないことを不思議に思わずに。
エドガーの大学にたどり着き、どこにいるのか聞き回る。
けれど、誰も答えてくれない。
教えてくれない。
リディアは怖くなって大通りに飛び出す。
すると奇妙なことに気が付いた。
……音がない。
車も人々もたくさん行き来しているのに、なにひとつ聞こえない。
怖い……
リディアは思った。
エドガーもいない。
リディアは泣きたくなって、その場にしゃがみ込んだ。
すると、さらに悪いことに辺りが真っ暗になった。
リディアは驚いて立ち上がる。
自分の周りを見渡すが、真っ暗だ。
全てが黒い空間に自分が浮かんでいる感じがする。
エドガー………。
怖いの。あたしを助けて……
どこにいるの?
あたしを一人にしないでよ………
リディアは呟いた。