NOVEL
□困ったお父様
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〜困ったお父様〜
【リレー日記よりソフィア視点(未来)】
月日が怒涛のように流れ、わたしは今年、15歳になりました。
そして、そんなわたしには悩み事があります。
それはわたしのお父様のことについてです。
ちなみにわたしには兄弟がいますが、まあそれはリレー日記で追い追い…管理人の気分により書くかもしれないのでそのあたりは濁しておきます。
さて、お父様の話に戻しますが、彼はものすごく独占欲が強いのです。
まあそれが妻に対してだけならまだいいのですが、わたしのほうにまで向かってきます…。
おかげで、わたしは社交界デビューができそうにないのです。
「お父様」
「なんだい、ソフィア?」
ソファーでお茶を飲みながらお父様は振り向きます。
ちなみに、もう40代近くになるのに未だにカッコイイです。
偉そうなおじさんのようにお腹もでてません。
「わたしももう15ですし社交…界で……」
社交界デビューさせてほしい、と言おうとしたのですよ?
しかし、なんだかお父様の背後でブリザードが吹き荒れてる気がして最後まで言えなかったんです。
「ソフィア、それ以上言ってごらん?」
「言ったらどうなるのですか?」
…ちなみに、お母様の血が騒ぐのか、わたしは好奇心旺盛です。
怖いもの見たさ…みたいな気分で聞いてしまいました。
※よい子は絶対に真似しないでください…。命に関わります。
「決まってるだろう?」
はい、なんという爽やかな笑顔を浮かべるのでしょうか。
この笑顔できっと社交界のレディたちの心をわしづかみにしてるのでしょう。
しかし!
目が笑ってませんよ、目が!!
「きみの自室に監禁するよ」←
「出た…」
「なにか言ったかな?」
「いいえ、何も言ってませんわ、お父様」
嘘です。
心の中では、その独占欲、お母様だけに向けてなさいよ!と罵倒してました←
「じゃあ反論はないね」
「ありますよっ!」
「じゃあ監禁決定だね」
「人の話を聞いてください!」
「聞いてるよ。リディアそっくりの透き通った鈴みたいな声を」
「娘のことは口説かなくてけっこうです…」
「口説いでないよ。事実じゃないか」
「ではお母様への口説き文句をこちらに垂れ流さないでください」
…わたしのお父様は本当に困った人だ。