記念部屋

□10万HIT記念
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1時25分


携帯を開けて確認した時間は

先程から10分も経過していない


はあ・・・

何故だろう

今日は眠れない


たった1分が・・・1秒が長く感じる


布団の中で何度も寝返りをうった


彼女と一緒に過ごす時間はあっという間に過ぎてしまうのに


こんな時に思い浮べるのは

俺が恋い焦がれる想い人


もう、どれだけの月日が流れたのだろう?

どれだけの季節を共に感じてきたのだろう


15歳の春、桜の舞散る中で君に出会った

恋に堕ちるのには時間が掛からなかった

17歳の初夏、たくさんすれ違って

やっと、君に想いが届いたあの日から


全てに色がつきはじめた

初めてがいっぱいで

二人でする初めてが無くなった時に

どうなるのかと真剣に考えた時もあった


もう、俺に飽きてしまうのでは無いかと不安に駆られた


新しい生活の中で、彼女が出会う人達の中に


彼女を好きになって

彼女が俺よりも好きになる相手が出来るのではないかと


また、違う初めてを違う誰かに求めるんじゃないかと・・・


傍にいないと不安で、

温もりが無いと、気が狂いそうになったんだっけ?



求めて、求めて

ゴールなんて無い

今も俺は求め続けている



初めて抱き締めた日

あまりの細さに、小ささに驚いた

同時に守りたいと

彼女を守のは俺でありたいと強く願った


初めて手を繋いだ日

俺の手にすっぽり包まれてしまう彼女の手

愛しくて

直に感じる温もりに、もう離せ無いと感じた


初めて名前を呼んだ日は初めて唇を重ねた日

名前を呼んで胸が熱くなって

唇を重ねて、お互いの熱を感じた


身体を重ねるようになってどれくらいになる?

お互いを求めて、合わせたあの日

今よりも近づきたかった


今でも、あの時の胸の高鳴りは忘れられない

そして、今でもその時の胸の高鳴りは変わらない

いつだって、俺は彼女に恋をしている

褪せる事ない、この想い



暗闇の中で、携帯が光る

慌てて確認すると彼女の名前

彼女の名を見るだけで、胸が締め付けられる

傍にいない彼女へ愛しさと共に感じる切なさ


以前、“夜、淋しかったらメールしてきて”と言ったら

“起こしたら悪いので!”と

あまり甘えてくれない彼女へ苦し紛れに

“マナーモードにしとくから”と言ったあの日から


俺は夜に彼女からのメールが待ち遠しかった

少しでも甘えて欲しかったから

なかなか光らない携帯を睨み続けていた事を思い出す


ボタンを押してメールを確認する



“明日はきっと晴れるね。星がとても綺麗です。”


また、愛しさが込み上げてくる

嬉しくて口元が緩む


最初、マナーモードの意味が解らなかった彼女に

“音が鳴らないから寝てたら気付かないし起きないよ”と

必死で説明した


“だから、寝れない日や、寂しい時はメールしてみてよ!”と

初めて夜にメールをくれた時も


“月が綺麗です。”


だったよな?

いつも、そうだった

寂しいとか辛いとかは言わない彼女

何でも一人で頑張ってしまう彼女


俺は、彼女に向かって走った

手には携帯だけを握り締めて

外に出ると空には星が輝いている


初めてのデートで見たプラネタリウムの様に・・・


でも、一人で見ても何も感じない

彼女が一人で見るのも嫌だ


真夜中にを抜け出してみました。


もちろん、君に会いに

一人で頑張ってしまう君だから

俺が出来る事は

今は二人で

同じ星を眺めよう









記念SS第七段になります
お待たせいたしました(待ってて下さった女神様がいらっしゃると信じます!)
暫く書かないかもと言いながら書いちゃいました(笑)
何故だかスラスラ書けちゃった
爽子は出てきませんが、彼女を感じて頂けましたか
そうだと良いなあ
また、良かったら読んでやってください
お付き合いありがとうございました




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