記念部屋

□30万HIT記念
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バカップルの法則「過保護です」



「ほらっ!かせ!」

「あ、ありがとうございます」



昼休み屋上でいつものメンバーが
いつの間にか集まっていた所に
後から来た朽木さんと一護


彼女の手からジュースを受けとり
プルトップを開けてまた彼女に手渡していた



「あれ?朽木さん、今日は缶ジュースなの?」

「えぇ、そうですの、飲みたいジュースが売切れでして」

「あぁ、そうなんだ」



いつもならパックのジュースを飲んでいる彼女が
今日は缶ジュースを手にしていたから聞いてみた


なるほど


それで一護が開けてあげてたわけね


きっと開け方がわからなかったのだろう



「唇切るなよ」

「えぇ」

「よそ見するなよ・・・零れるぞ」

「・・・えぇ」



朽木さんがジュースに口を運ぼうとするたびに
横から何かを言う一護



ほんと相変わらずだよね



本人たちはこれが当たり前だと思ってるんだから
周りは堪ったもんじゃない


しかも付き合ってないとか言い張るし


もっとお互い自覚して欲しいもんだよね



一護、普通は何も想ってない子の世話をしたり
気にしたりなんてしないよ?



「一護〜、開け方教えてあげたら?」

「あ?」

「缶ジュースのだよ」

「あ・・・あぁ・・・」



一護からはなんとも歯切れの悪い返事

いつもなら“めんどくせー”とか“なんで俺が!”なんて言うのに

それで、


「黒崎くん教えてくださるかしら?」



朽木さんの一言で“仕方ねぇな”って嬉しそうに言うんでしょ?

パックのジュースの時よりは難しくは無いだろうと思うよ?


朽木さんが転校してきた頃に丁寧にストローの開け方や
挿し方、持ち方などいろいろ教えていた一護を思い出す


それはそれはもう心配そうに
恋人よりは父親のような感じだったけど



「あ〜・・・」



やっぱり歯切れの悪い返事


教えたくないの?


元々、お兄ちゃん気質の一護だし



「お願いしますわ、黒崎くん」



無意識に上目遣いでお願いをする姿は
一護でなくても聞いてあげたくなるんだよね


一護なら二つ返事でしょ?



「そんなことなら一護でなく浅野啓吾が教えて差し上げますとも!」

「ダメ」

「「「え?」」」



思わず声を上げたのは勿論僕と、啓吾と朽木さん


あぁ、啓吾にさすくらいなら自分がってやつ?


そっと心の中でほくそ笑んだ



「開け方なんて知らなくていい」

「「「え??」」」



これまた声を合わせた


どういう意味?一護?


何時もよりも眉間に皺を寄せている


何か怒ったのだろうか?

時々、一護の怒りのバロメーターが解らない事があるんだよね



「俺が開けてやるから」

「それでは黒崎君が居ないときに困りますわ」

「だったら俺が居ないところで缶ジュースは飲むな」



これまた我儘な・・・



「一護それじゃぁ朽木さんが可哀想だよ
 そこはせめて、他のヤツにあけてもらえでしょ?」

「それもダメ」

「それは、また困ったね」

「黒崎くん・・・教えて下さらないの?」



最近では朽木さんも少しはわかってきたのだろう


潤んだ瞳に悲しげな表情で一護を見つめていた



「〜〜〜っっ///ダメなもんはダメ!」

「どうしてかしら?」

「傷になるだろ!!」

「「「は??」」」

「こんな堅いものをお前の綺麗で細い指なんかで開けたら絶対傷が出来る!」



はぁ、小さなため息が漏れる


ホント過保護すぎるよ、一護


とりあえずさ、まずは認めてくれないかな?


付き合ってるって、さ










バカップルの法則、イチルキVersionでした
どうでしたか
水色視点の二人って好きなんですよね
二人で真っ赤になって「「付き合ってない!」」って言って欲しい(笑)
こちらもフリー小説になります
ホント、誰か貰ってやって下さい(笑)
30万HITの時はまだ無かったジャンルですが
せっかくですので・・・
我がサイトにイチルキを読みに来て下さっている女神様がいらっしゃるのか
もうすぐ40万HITだと言うのにいまさらの30万HITお礼ですが
楽しんで頂けたら嬉しいです


お持ち帰り頂ける優しい女神様は
こちらから報告頂けたら嬉しいです


これからも翠を宜しくお願いしますね



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