長い妄想（君☆届連載）Ⅱ
□心配なんだ
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心配なんだ 最終話
“相手にすれば自分との新居を探す気が無いかと思うんじゃね？”
その言葉にハッとした
爽子は俺が男にヤキモキしてるのもわかってたんだろうけど
それ以上に・・・
わぁーっ！
俺、最低だ！
店の人を威嚇したり
店に入らなかったり
挙げ句に隣の人にまで・・・
「謝ったのか？」
「・・・・・・・謝った」
そう、俺は謝ってしまったんだ
理由もわからずに、“ただ”謝ってしまった
怒りに拍車を掛けてしまったんだろうな
最後に見た爽子の顔を思い出した
「謝っても許してくれなかったのか？」
「いや・・・・・謝ったからだと・・・思う」
「しょーた、まさか「言うな！最低だーっっ！」」
「はぁ、相変わらずだな、黒沼の事になると見境無くなる」
「～～～っっ///仕方ないじゃん！す、好きなんだからっ！！///」
「それ、ちゃんと言った？」
「へ？」
「俺に言っても仕方ないだろ」
「あ・・・」
言ってない
怒ってる意味もわからないまま謝って
その前は俺の勝手な思いで振り回して不安にさせた
俺は何も言ってない
ちゃんと言わなきゃ！！
「行けば？」
「うんっ！ありがとうな！龍！！」
俺は半ば呆れた顔の龍にお礼だけ言って走った
今すぐ言いたい
声が聞きたい
――――――会いたい！！
ポケットから携帯を取り出して爽子の名前を表示する
か行の“黒沼”からさ行の“爽子”に変わったのはいつだったかな？
メモリ番号は変わらずに一番最初に出てくる人
ずっとずっと大切な人
今までもこれからだって変わらない
♪pururu♪pururu♪
お願い、出て！
声を聞かせてっ！
「・・・はい」
「爽子っ！」
「翔太くん・・・」
いつもより覇気がない
不安にさせちゃったからだ！
「会いたいっ！今、どこ？」
「あ、家に・・・」
「すぐ行く！！」
俺はよく知っている爽子の家へと走った
会って抱き締めて・・・ちゃんと伝えたい
好きだって
そして、謝りたい
あ・・・
心臓が大きく高鳴った
家の前で立っている姿が見えただけで俺の身体は、心は求めるんだ
何年たっても変わらない
「爽子っ！」
「キャッ」
駆け寄って小さな身体を抱き締めた
小さくて、守ってあげたくて、いつもいつも心配なんだ
離したくない！
俺の傍に居てほしい
でも、言わないといけない言葉は一つ
「好きだ、大好きだっ！」
ピクリと抱き締めて身体が反応する
小さな呟きが耳に届いた
“ホント？私で、良いの？”と
バカバカ！ホント俺、大バカだ！
「ホントもホント！爽子じゃないとダメだよっ！
ごめんな、不安にさせて・・・」
腕の中で首を振って俺の服をキユッと掴んだ
愛しい
愛しい
「俺、まだまだ子供だよな、知らない男にまで嫉妬する」
「あ・・・」
「爽子も気付いてただろ？」
「・・・うん」
やっぱり！
“男の人？”って聞いてたもんな
だけど嫉妬して不安にさせて、俺ホント何やってんだ！
「嫉妬は・・・たぶんしちゃうけど・・・今日みたいたな事はしないからっ！」
「・・・・・私も・・・嫉妬しちゃいました・・・」
「へ？」
「店の人が女の人だったら翔太くん嬉しそうだったし・・・」
「違うからねっ！！」
「うん、わかってる」
「でも、・・・」
腕を緩めれば上目遣いの彼女と目が合う
少し潤んだ瞳は破壊力抜群だ
「嫉妬・・・してくれたの？」
「・・・・・うん、だって///」
「嬉しい！」
「キャッ」
またギューッと抱き締めた
可愛くて大好きな彼女
こんなに可愛くてさ、やっぱり俺・・・
「心配だなっ！」
「心配？」
「うん、心配！嫉妬もしちゃうけど・・・」
「大丈夫だよ？わ、私は・・・翔太くんだけだから・・・///」
「～～～っっ///やっぱり心配っ！！」
可愛すぎるんだよっ！
心配で心配で仕方ないけど
大好きだからっ！！
お付き合いありがとうございました
こちはら、ちびめぐ様から頂いたリクエストになります！
《結婚前で新居を探す二人のドタバタラブコメが見たいです！
ケンカとかしちゃって、でも最後はあまーい！みたいなw》と
なんとも可愛いリクエストでした
最後は甘さが足りなかった気が～
可愛いリクエスト頂いたのにすみません～
こんなんですが楽しんで頂けたら嬉しいです
長々と続いてしまいましたがお付き合い下さった女神様
リクエスト下さったちびめぐ様
本当にありがとうございました
2011/08/21 完結 翠