君☆届妄想(風×爽)


□決戦の日
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決戦の日



どうやって誘ったら良いんだろう?

晴れて、黒沼と恋人同士になれたのは、ほんの1週間前

まだ、ぎこちないけど

黒沼が側にいてくれて

隣で笑ってくれる

この現実に毎日嬉しくて仕方ない

学校に行ったら毎日会える

同じ学校で良かったとつくづく思う

俺、他校の子と付き合うなんて出来ないだろうなあ

毎日会えないとか考えられない!

しかも、共学とかだったら・・・

考えるのも嫌になる

そんな時、自分の独占欲の強さを目の当たりにする



そして、今は、毎日会えるから

休日の会えない日が淋しくなってきた

それは、片想いの時から感じていた事だけど

今は・・・か・彼氏なんだから

誘っても良いわけで・・・


どうやって?

帰り、一緒に帰った時?


無理無理!!

平気な振りしてるけど

隣から漂う香とか

時折、合う視線とか

もう!いっぱいいっぱいなんだ!


あ・・・そうだ!

みんなの前でそれとなく言って見ようか?

もし!もし!考えたくないけど

黒沼が嫌そうにしていたら

皆で行こうっ!て言えば良いんだし!

あ、なんか言えそうな気がする!!


決戦は・・・明日!!!


・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆


昼休み

矢野と吉田が黒沼の席の近くで楽しそうに話す姿が見えた

チャンス!

矢野は勘が良いから、きっと気付いてくれる

からかわれるのは、この際仕方ない

龍は寝てるし

吉田は・・・余計な事は言ってくれるな!!


「黒沼!」

「あ、風早くん///」


俺が声を掛けると、決まって頬を染める黒沼

実は、この瞬間が好きなんだよな

黒沼も俺の事、意識してくれてるんだなあって

俺だけじゃないんだって安心できる

黒沼の真っ直ぐな瞳に俺まで顔が赤くなるのを感じる


「コホン」


わざとらしい咳払いをしたのは矢野

う・・・

矢野のこの目は苦手だ


“あんた何がしたいのよ”と言われてる気がする

いや、実際言われてるし・・・


「あ・・・/////何、話してんの?」

「新しい映画の話を少々/////」


映画?

黒沼って映画好きなのかな?

これって、チャンス?


「へぇ〜黒沼って映画好きなの?」

「うん///DVDとかよく借りるよ?」


まさに!今の俺にピッタリの話題じゃん!

こ・これは・・・チャンス!


「あのさ・・・い・一緒に「かい〜〜〜〜〜っっ!!!」」


俺の決死の覚悟は、吉田の一言で砕け散った


「なに、見つめ合ってんだよ!!
顔、紅いし!!見てらんねぇんだよ!
うぶコントも大概にしやがれ!!」


一気にまくし立てる吉田

う・うぶコントってなんだよ!

黒沼と目が合ったら顔が火照るんだから仕方ねぇじゃん!


「きーーーーっっ!また見てる!減るから見るな!」

「減るってなんだよ!黒沼は俺の彼女なの!」


言いたい放題の吉田に思わず応戦してしまう

吉田の方が邪魔してるじゃん!


「風早のくせにーーーーっっ!」

「俺は黒沼をデートに誘いたいんだから邪魔すんなよな!」

「え・・・?」

「あ・・・/////」

「バカ」


はい・・・矢野の呆れた呟きは耳が痛い

こんな風に言うつもりなかったのに!


「デ・デート?!」

「う・うん・・・映画っ!!
一緒に行かない?/////」

「うん///」

「「///////////////」」


あーーー、なんかいいかも!

吉田に邪魔されたけど

矢野に呆れられたけど

うぶコントの意味は解らないけど

デートの約束は出来たし

大好きな黒沼と話せたし

黒沼の可愛い顔も見れたし

可愛い黒沼の照れた顔も見れたし

なんか、いいじゃん!


「か・風早くーーーーーん/////」

「へ?」

「あんた、思考ダダモレだから!全部聞こえてる」

「え?」


目の前にはこれ以上無い真っ赤な黒沼

やっぱ・・・可愛い///


「ご・ごめん!!・・・・でも、全部ホントだからね!///」

「――――――っっ/////」

「「出た!うぶコント!」」







こちらはバーチ様から頂いたリクエストになります
内容は
《大好きなのはウブコント満載の風早&爽子。高校時代のなにげない日常の中での幸せな2人のお話はとても大好きなので、そういうお話もちょこちょこ読めると嬉しいです》
との事でした
いやー!翠にはかなりの難関でした
あまり高校時代を書かないし何よりうぶコントが書けない
何とか頑張りましたよ
どうでしたか
楽しんでもらえたら本当に本当に幸せです
ありがとうございました
 

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