君☆届妄想(矢野×ピン)


□幸せにしてもらおうかしら
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欲しいのはの続きになります★



幸せにしてもらおうかしら



正直、何度も悩んだ


初めて離れたくないと思ったそいつは


ハッキリ言って最低な男


俺様で自分勝手で、乱暴で・・・・・



だけど優しい男


今までだって最低な男と付き合ったことだってあったけど

今までのどんな男よりも最低・・・


でも・・・・愛してしまった


何度も喧嘩したし、こんな自分を認めたくなかった

男にのめり込むなんてバカな女がする事だと思っていたけど

自分の親友たちの恋愛に少なからず憧れさえも抱いていた


“あやねちゃん最近幸せそうだね”


すごく嬉しそうに言う親友を思い出す


“やのちんは幸せになんなきゃダメだからね!”


女の友達なんて必要ないと思っていた

男の方があっさりしてるし・・・


だけど、高校で出会った二人は友達を通り越して親友


大事な大事な親友



そんな二人の幸せを本当に願った


そして今、二人もそうなんだと実感する

自分の幸せを願ってくれる親友がいてる


自分を幸せに導いてくれる男がいてる


それが最低な男だったとしても・・・


私には最高の男









ドレスに身を包んだ自分を眺める

私はちゃんと幸せになれるのだろうか?


「き・綺麗!!!」

「ありがとう・・・爽子」

素直な嘘の無い言葉にぐっと気持ちが楽になる


「やのちん!やっぱりあいつには勿体ないよ!!」




ちづ・・・でもちづは解ってるのよね

私にはあいつが必要だって

一度言われた事があった


“爽子がさ・・・やのちんが変わったって”

“変わった?”

“うん・・・優しくなったって・・・綺麗になったって
今までの恋愛してる時より・・・幸せそうだって・・・
きっと素敵な人がいてるんじゃないかって・・・”



その時は私はまだあいつと付き合ってる事を言えなかった


相手が相手なだけに・・・

みんなの反応が解ってしまうのもあったし・・・



“それ爽に言われて・・・どうしてもやのちんに言いたくて”


真っ直ぐの瞳は何も変わらない

いつも真っ直ぐなちづ


“どんな人でも応援する”


そう言ったちづの気持は

きっと二人の気持だったんだよね

私はその後二人に報告した

ちづは気付いてたんだと思う

ほんと変なところで勘が良いんだから


思い出してふっと笑みが零れる


その時の二人の反応は今と同じかもね



「「幸せになってね!!荒井さん!!」」

「!!!!!!//////////なっ・・・」

「ははっやのちん照れてる!」

「も、もうっ!!なに二人で合わせてるのよ!///」


やられた!不意討ち!

でも・・・改めて実感できたかも



コンコン


ドアが開かれる


「お時間です宜しいですか?」

「はい」


私が立ち上がると二人がそっと横に並んで手を取ってくれる


そう・・・これは、二人の時にもやってきた三人の儀式・・・

部屋を出るまで一緒に歩んでくれる


「じゃあ・・・あやねちゃん」

「あとは見てるからね!」


後ろを振り返れば二人の姿

心強い二人の姿


私のすべては高校時代に詰まってる


二人に出会った高校一年


乱暴な担任は卒業してから大事な人になった


何度も喧嘩して何度も泣いた


好きと言う感情に戸惑ったりもした


今日・・・私はあいつに貰われる


私がプレゼントだと言ってたっけ


“ふふ・・・来年のプレゼントは何にすればいいのよ・・・”




私の全部をもうあんたにあげちゃうんだからね・・・

未来を想って笑えるなんて今まで無かった



扉が開くとそこには愛してやまない最低な男の姿


さあ・・・幸せにしてもらおうかしら









こちらは綾女さまから頂いたリクエストになります
もちろん内容は矢野ピン結婚式ーー
だけどピンが出て来ない
ちょっとピンを思い浮べる様なお話にしたくて
あえてピンを登場させなかったのですが
無理でした
綾女さまから頂いたリクエストを生かしきれない私
リクエストを下さった綾女様ありがとうございました
こんなお話になってしまいましたが
少しでも楽しんで頂けたら嬉しいです
お付き合い下さった女神様ありがとうございました

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