if(君☆届け パラレル)


□小さな恋人
1ページ/3ページ


小さな恋人 前編





「・・・・くん・・・・はや・・・くん
・・・・・風早・・・・くん」



ん?黒・・・沼?

不意に聞こえたのは紛れもなく

愛しくて大切な彼女・・・黒沼の声だった



聞こえてきたけど

なんか・・・いつもより声が小さくない?


それでも愛しい彼女の声には

しっかりと反応しているのがわかる


学校でも騒めきの中で彼女の声だけが俺の耳に届いて

姿はどこにいても直ぐ見付ける事が出来る



「か・風早くん・・・・・」



やっぱり・・・黒沼?

声は小さいんだけど、はっきり聞こえるんだよなあ


黒沼、どこにいるの?



「か、風早くーん・・・お・起きて下さい!」



あ―――っ、俺、寝てるんだ?


ってことは・・・


これは夢の中って事?


俺ってば夢の中でも黒沼の声聞いてるんだ・・・


どんだけ好きなんだよってな!



「お、起きて欲しいなあ――っ・・・」



ははっ!

黒沼の困った顔が思い浮かんでくる

慌てふためく黒沼って可愛いんだよなあ///


小さく耳に響く声は

俺の耳を燻る


黒沼の声が俺の耳にあたって何だかくすぐったい


こうやって、黒沼に起こして貰えるなら

いつでも、直ぐに起きれるのになあ・・・



「お・・・起きないと・・・・」


起きないと?

緊張している様な声

夢だと解ってなんとなく湧いた悪戯心


すぐに起きたら勿体ないよな



「早く・・・・・起きないとキ・キスしちゃいますよーー」

「え??」



俺はガバリと飛び起きた


あ・・・


カーテンの隙間から光が射し込んできて眩しい

朝?


やっぱり、夢だったんだ・・・


なんだよ・・・キ・キスって///


俺は大歓迎だけど・・・



って!黒沼がそんな事言うはず無いじゃん!


それに・・・

まだ付き合ってそんなに経ってないのに・・・

キ・キスなんて・・・


まだまだ先だよ・・・な////


まだまだ?


そ・そんな先なのかな?

いつかは、そんな風な関係になるのかな?


俺、朝っぱらから何考えてるんだよ!///



「・・・・・・・・く・・・・・ん・・・・・」



ん?まただ、黒沼?


居る訳無いのにまだ夢の名残なのか

黒沼の声が聞こえた気がした


ははっと思わず自分でも可笑しくて笑ってしまう



「か・・・・・・か・・・・かぜ・・・・・」

「黒沼?」



微かだけど、確かに今の声は黒沼だよな!

え?

俺、まだ夢みてんの?


俺・・・

しかも誰もいないのに“黒沼?”とか言っちゃって・・・

恥ずかしいって///


でも――――

黒沼の声が聞こえるんだけどなあ・・・


さっきも・・・って夢の中でも

思ったんだけど、なんだか遠いんだよな・・・

はっきりと聞こえるわけじゃない

なんだろ?

近いようで・・・遠くて


居るはずの無い黒沼の気配まで感じてしまっている



「し、した・・・を見て・・・・・」



は?下?

思わず聞こえた声の通りに下を向いた



―――――――??

なに?


パジャマのポケットに何か・・・

ヒラヒラと・・・


なんだ?


俺はそのポケットにしがみついているヒラヒラした物を摘んでみた



「きゃっ!」



きゃっ???

喋った?



ヒラヒラ・・・・・



黒い髪の毛が揺れている

大きな瞳は少し戸惑いを見せていた


真っ白な肌がほんのり紅く染まって・・・

真っ白な肌・・・


赤く・・・



「か・風早くん!」

「わーーーって!!く・・・黒沼?」












うわー!初のパロディーです
ドキドキ
前編なんて!すみません
また続きます!(笑)
勢いで書いちゃいます
続きも読んで頂けたら嬉しいです
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ