Door Of Crimson
□たからもの
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初めて貴方のことを
見つけたあの日から
貴方のことが 大好きになった
昼は燦々と 輝く太陽
夜は 薔薇色に染まる雲
夜は宝石を散りばめた様な 美しい星たち
そんな世界で貴方を見つけた
大きな船の上で
美しい音楽
美しい服
綺麗な歌声
綺麗な装飾
美味しそうな食べ物
そんな中に
囲まれていた
淡い銀色の髪の毛を
紅い紐で綺麗に纏めて
物静かに空を眺める
喧騒など別の世界のことのように
感じているかのような
遠い瞳
誰かが話しかけても
ふっと笑いかけて
不思議な圧力で跳ね返すような
そんな貴方を見て
あぁ
貴方に逢うことができたらって
一目で恋に落ちた
はっきりわかった
本で昔読んだから
胸が締め付けられて
その人しか目に入らなくなる
深い海の底から見上げることしかできなかったけれど
貴方のことをもっと知りたいって
思った
銀髪のその人は王子様だった
この日は王子様の誕生日だったらしい
みんな幸せそうだった
いいなぁ
あっちに行きたいよ
そう思った
たからもの
、