Door Of Crimson
□君より大切なものなんて 俺にはない だから―
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俺は丸井が好きだった
鮮やかな赤
その赤に恥じることのない眩しい笑顔
人を引き付けるあいつが
たまらなく好きだった
いつか好きって言えればいいや
その位にしか思っていなかったけど中学テニス界でバトル・ロワイヤルをやるって聞いた時
俺はこの世界に別れを告げた
この世界に悔恨がなかったわけじゃない
むしろ
帰ってきたくてたまらなかったけど
でも
「仁王!!うかない顔してどうしたよ!?」
なにも知らない丸井
この無垢な笑顔が血で歪む…??
そんなことがあってはならない
俺は何としてでも
こいつを守って
この世界に帰して見せるんだ
自分の命を賭してでも
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