Door Of Crimson

□俺の夢 君の夢 路は一緒だといいね
1ページ/7ページ




「丸井っ!! ちょっと…」













俺が先生に呼ばれて




怒られるんじゃないかと

恐る恐る職員室に行ってみると




困り果てた顔がそこにはいた












「な…」
「ちょっと丸井…いいか?」













先生は俺の前に出したのは

生徒に見せてはいけないはずの
進路希望調査票










「これ…」
「仁王の話…なんだが…」















何でも仁王は希望を取るたびに
常に違うものが返ってきて
困り果てているというのだ









「迷ってる…ってことなんだろぃ?」
「それが…」












高校の名前ならともかく
職業ばかり書いてくるんだ


と先生

















仁王は決して馬鹿ではないし
家は経済的な余裕がない訳でもない












むしろ
豊かな方じゃ……
















「最近は…」
「は…??」






聞き返すと渋い顔をして先生は言った










「丸井のお婿さんって四回くらい書いてて……」
「はぁあああぁぁっ!?」








何考えてんだあの銀髪…








俺の気持ちをからかうんじゃねぇ













俺は本気で





仁王のこと





好きなのに











知ってか知らないでか

仁王がそんなことを言うなんて















「何でそんなことを書くのか 聞いてくれないか?」







困り顔の先生に
そうお願いされて

断りきれなくなった俺は
仁王の待つであろう屋上へ向かった






,
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ