Inuyasha
□想い人
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「かごめさま!」
かごめが家で家事をしていると村の若い娘が入ってきた。
「どうしたの?」
「旅人の方が巫女さまに会いたいと言っておりますので…」
「いいですよ」
「初めまして」
「…!!」
入ってきた女性の顔にかごめは驚いて言葉を失った。
その女性は今は亡きかの巫女にそっくりだったからだった。
「巫女さま…?」
「あっ,ご、ごめんなさい。ぼーっとしちゃって…それでどうしましたか?私に用って…」
「それは…想い人を捜しておりまして…」
ドキッ
――わかってる。
桔梗はもういない。だけど彼女にそっくりなこの女性からこんな言葉が発せられるとかごめは焦らずにいられなかった。
「(この人…犬夜叉に会わせちゃいけない)…あの,名前は?」
「桜と申します。」
「桜さん…桜さんが捜している方は…?」
「公輔…です。外見に特徴はありませんが,ぶっきらぼうですが優しい性格なのです」
「(犬夜叉みたい…)」
「巫女さま,この村に公輔という者はいないでしょうか…」
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