Inuyasha
□初夏の夜
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「…かごめ,まだ起きてんのか?」
現代でいう夜中の0時ころ,小さく灯りが点るなか,かごめは薬草を煎じていた。
「うん。明日村の人にあげるから…犬夜叉先に寝てて?」
「お前が作業してんのに寝れるわけねーだろ」
そう言いながらかごめに近づくといつもと違って束ねている髪のせいで彼女の着物から白いものが覗いた。
「!お前…怪我してんのか?」
犬夜叉の言葉にかごめは慌てて着物で包帯を隠した。
「な,なんでもないの!昼間のお祓いに行く途中で妖怪に襲われてちょっと掠っただけで…」
「なんでもないわけねーだろ!無理しないでもう寝ろ」
「大丈夫よ!」
「かごめ!」
「早くこっちに慣れたいの!」
「…」
「今日だって結構遠い所までお祓いに行って履き慣れてない草鞋で足痛くなって楓ばあちゃんに気遣わせちゃったの!…そのせいで妖怪に襲われて楓ばあちゃんを危険な目にあわせちゃったし…」
すると犬夜叉はかごめを抱きしめた。
「犬夜叉…?」
「そんなに1人で背負い込むな…。」
「だって…私は巫女になるから…弱みを見せちゃいけない。ヘマは許されないじゃない。」
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