Inuyasha
□夢か現か
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「犬夜叉…」
数日前,白霊山崩壊と同時に桔梗が奈落に殺された。
殺される現場を見ていない犬夜叉は丸3日桔梗を探し続け,帰ってきた犬夜叉の腕の中には障気まみれの桔梗―――
障気に犯された犬夜叉の手は焼けてしまっていたがそれに構わず,一行がこの3日滞在していたお堂のなかへ犬夜叉は桔梗を抱いて入っていった。
かごめがそっと中を覗くと,桔梗を横にして,なすすべもなくただ見ているだけの犬夜叉がいた。
「桔梗…」
いつもとはまるで違う犬夜叉を見て,自分が滅入ってる場合じゃないと思い,かごめは決心した。
「私が…桔梗を助ける」
「かごめ…?」
「犬夜叉は命懸けで桔梗を探した。…だから私も命懸けで桔梗を助ける。」
ひどい状態になった犬夜叉の手を見て,かごめは外にいる弥勒と珊瑚を呼び,「犬夜叉の手当てをお願い」と言って,犬夜叉を外に出した。
当然犬夜叉は後ろ髪を引かれるように何度も振り返りながらお堂を跡にした。
かごめは膝をつくと床と接触してる部分に痛みがはしった。
「…ぃった!…」
床を見ると障気が広がっていた。
「桔梗…ごめんね…見せてね…」
そう言ってかごめは桔梗の胸元を開くと,障気が桔梗の体に染み込んでいた。
「ひどい…」
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